いよいよ高校生
教室は、かなりの勉強モード

私は、足を引っ張らないように、
どころではありません。

私は、教室ではソーッと静かに
自分の存在を、身を、消しております。

落ちこぼれていくのも時間の問題です。


そんな中、私は又演劇部に入りました。

石中の先輩も沢山入っていました。


その中、一年の時の文化祭に
主役に抜擢されたのです。

ツララの精の役です。

それからは、おおま食らいの私は
あまり、ご飯をたべないで、少しでも
細くなるよう努力しました。

髪も少しでも長くなるようにします。


若者の与一とツララの精キッコの物語。

まぁー、鶴の恩返しのお話しと同じ様な
ツララの精の恩返しの話です。



さあーいよいよ文化祭当日

母に借りた夏の白の絽、ろの着物、
その下に薄いピンク色の肌じゅばんを
着て、可愛らしくした衣装を着て



子供達から助けられたツララの精が、
ある夜、若者与一をたずねてきました。


与一とキッコは毎日楽しく暮らしました
キッコは毎日はたを織って、
与一の暮らしを助けました。



毎日毎日楽しく暮らしましたが、段々と
キッコの元気がなくなってきました。



そんな時与一が
「おらの嫁になってくれろ」
段々細くなっていくキッコは
自分の命が長くないことが
わかっているので、困っています。


その翌日、与一がいつものように
商いに出かけていきます。

キッコは最後の力を振り絞って
布を織りあげました。

与一が帰ってきた時には、
キッコはいなくなっていました。

子供達が春を楽しむ歌を歌い、
与一は「キッコーー、キッコーー」
叫びながら幕がおります。



すぐ上の兄が彼女(将来のお嫁さん)を
つれて見に来てくれました。
「凄く良かったよ」と褒めてくれて

又、見てくれた人(生徒)達が、
キッコちゃん良かったよ。
キッコ綺麗だったよ。上手かったよ。

沢山声をかけてくれました。

やはり舞台に立つって
とても気持ち良いものだなぁと、
子供の頃のことが思い出されました。