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ことのは

本を読んで感じたことを、素直に書いていきたいと思っています。

※多くの場合、ネタバレを含むことになるだろうと思います。
悪しからずご了承くださいますよう、よろしくお願いいたします。


青森の「森のイスキア」という場所で
訪れた人々に美味しいお食事とおにぎりや豊かな時間を提供する事で、たくさんの方の心を受け止めてこられた佐藤初女さんの言葉を集めた本です。


ご本人がカトリックの信者ということで、
キリスト教の教えと深く繋がってはいるのでしょうが、

ただただ、その教えを頭で考えて
さも正しい事のように教え説いていらっしゃる訳ではなく

そのキリスト教の教えを素直に受け入れ、または考え
実際に行動に移して努力し、実感した上での
ご本人の言葉ばかりだったので

普遍的な考え、価値観として
素直に読む事ができました。



日々、たくさんの方を受け入れ、受け止めてこられて
その1つ1つの出会いを、
(たぶん素敵な出会いばかりではないのだろうと思います)
きちんと自分の糧として吸収し、消化し、昇華された上での言葉は

解りやすく、簡単な言葉だからこそ
深くて重くて、難しいなと感じました。



1つ1つの言葉をあげればキリが無いので
各章について感じた事を残しておきたいと思います。



第1章 「いのち」をいただく

食事を作るという事
食べるという事
について、
いつもどの様に考え、どの様に取り組んでいらっしゃるのかが解ります。


初女さんの食事を食べた方が
「これ、生きてますね」
っておっしゃったそうです。
冷凍食品のような、死んだものばかり食べていた って。


お米も、野菜も、お肉も全て
それらの命を大切に思って調理する事で
初めて命をいただいて、自分の糧にできる。と。

その他のお話も
食べる事を通じて、もしくは、皆と食べる事を通じて
命やこころを与え合い、満たし合っていらっしゃるんだなって
そんなイメージが湧いてきました。



第2章 ありのままに受け止める

イスキアには
心の病や身体の病に苦しみ助けを求める方が
たくさん訪問されるそうです。

そういった人々に対して
初女さんがどのような気持ちで接していらっしゃるのかが解ります。


「こころの居場所がない」という言葉がとても印象深かったです。

行き場を失った心を、ただただ迎え入れ、受け入れる。

そうする事で、
人は自ら、おのずから、みずから、
気付くことができる。


あと、
苦しいと思うほど、とことん苦しむ
という言葉も、まさにそうだと思いました。



第3章 人のこころの中に生きる

日々、たくさんの方が訪れるイスキアで
初女さんがどのような気持ちを持って向き合っていらっしゃるのかが解ります。


一期一会
今をいきる
一歩越える

とにかく
どんな小さな出会いも気付きも時間も大切にして
行動していく

これ以上無いぐらい、丁寧に丁寧に生きていらっしゃる気がしました。



第4章 大切なものを捧げる

丁寧に生きていくための極意というか
きっと大変な毎日を、なぜ初女さんは続けていけるのかということが解ります。


犠牲にするのではなくて、捧げる。

この違いって大きい。

自分の意思に反していたり
見返りや結果や感謝を求めて行った行動は
結局、自分自身を苦しめることになる。

そうではなくて

与える事、捧げる事そのものに喜びを見出だす。

もしくは
与える事、捧げる事で喜びを得られる事を行う。

だから自然と続けられる。


ん~
今の自分自身の課題となっている部分で
それを実際に行っていらっしゃるということに、憧れを感じました。
すごい。。



第5章 いま、ここが天国

初音さんご自身が生きる上で大切にされていることが解ります。


日々を豊かなものとするためのヒントがたくさんありました。

ただ、最初に言ったように
簡単そうに見えて、だからこそ複雑で難しいとも思える言葉ばかりです。


こういった考え方、ものの見方も
難しく考えずに
そのありのままを受け入れ、認め、自分の中に含めれば良いのだと
頭では解っているのですが…


頭で生きてきた私にとって、
じねんであるって難しいです。





最近、哲学者の言葉などを集めた本が数多くありますが
あぁいった本が苦手という方にも読みやすい内容だと思います。

机上の空論ではない、命のこもった言葉ばかりです。






いまを生きることば「森のイスキア」より (講談社+α文庫)/佐藤 初女
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