ある日のこと"I”から電話がありました。

もうすぐ11時の門限が近い時間でした。

門限といっても、その時間にドアチェーンがかけられるだけで、
電話を入れれば起きている人があけてくれるし、
なんのお咎めも罰則もない門限ですから、(←何のための門限?!)
軽い気持ちで夜に逢うことにしました。

ただ、"I”の家に行くと”夜遅い時間なので、気にするでしょう。
だんだん、”I”の家族の視線も気になっていたので、
外で会う方が気楽でした。(夜でしたが)

"I”と私の住まいは近かったので、電話で呼び出されても
すぐにあえます。
だんだん”I”に惹かれていっていた私は、何の迷いもなく出かけました。

”I”と待ち合わせると、なんと、玄関脇をすり抜けてテラスから自分の寝室に私を連れて行ったのです。

”I”の寝室は初めてでした。”I”の部屋には入ったことはあったのですが、ベッドルームはさすが両親の手前、入ったことはありませんでした。

”I”は高校生でしたが、たばこもお酒もやっていました。ただ、どこにでもいるような不良とは一線を画して、たばこを吸うのも自宅・アルコールも自宅の中だけでした。両親もアルコールやたばこの事は承知していました。学校や外では一切そのような素振りは見せませんでした。

まあ、学校のトイレで・・・ってわざと見つかっているようなものですけれどね。

”I”はベッドルームではたばこを吸ってはいませんでしたが、ほのかにたばこの匂いがしましたし、そのとき妙に、”I”の体臭に男を感じたのでした。

照明をすべて落とした部屋は、外の明かりだけがうっすらと部屋に差し込みます。"I”はベッドに潜り込むと、私を招き入れます。

”うそ~????”
と、思いつつもわたしのこころの激流は止めることができません。

”D”とのことに、一途になれなくなっていた私には、
2つ年下のまだ高校生の"I”へと、こころの渦が大きくなって激流となっていくのでした。

心臓は張り裂けそうでした・・・

”I”の横にそっと横たわると、”I”が抱き寄せます。
唇が唇を覆い、!”I”の舌が入って私の舌を優しく捕らえます。

それは”D”とのキスと違って、柔らかくくすぐるものがありました。

手は私の胸を優しく揉み、一枚一枚身にまとっている衣服を剥がしてゆき、お互いの静かにも激しい息づかいに夜の空気は包まれるたのです。

こうなることは当然だったかのように、激流に身を任せることに何ら抵抗なく、"I”と私の恋愛はスタートしたのです。

でも、”I”にはYちゃんという彼女がいてCさんというセックス関係の彼女もいる。そして私には”D”というセックス関係のある彼がいました。

お互いにそれをわかった上での、恋愛関係になるのでした。
それは、ある時にはとても残酷にもお互いを苦しめることになるのですが、もう、私たちの中では激流に身を任せるしかなかったのです。