父の入ったホスピスは家の近くで、自転車でも10分ちょっと。
免許を持っていない母でもひとりで行けたので、家事をしながらも母はほぼ朝から晩まで病室に。
姉も休みの日は1日中。
私は大阪にいたので、毎週木曜の授業が終わってから特急で帰り、日曜の夜まで家族と過ごす日々。
ホスピスでの日々は治療がなく痛みをとるだけなので穏やかだった。
いろんな人が訪ねてきてくれて、毎日差し入れに来てくれる人もいて、
美味しいものが食べられて、こんな日が続けばいいな、と願ってた。
時々、病室を出た途端に泣き出す人がいても、私にはまだ今後何が起こるのか実感することができなかった。
いわゆる"おじさん"たちがあんなにぼろぼろ泣くのを見たのは後にも先にもあの時だけだったな。