真面目な話題もかけます。ぢろりです(笑)

保育園の父母会活動から派生して、昨年から杉並の保育問題を考えるとある会に参加しています。
座談会やニュースレターの発行など、それなりにいろいろ活動しているのですが、来月のニュースレターで一時保育に寄せられる認可保育園に入れなかったママさんの声を取り上げる予定で、昨日はその取材でした。

一時保育を担当している先生にお話を伺ったのです…保育園問題は何も改善されていない、そんな衝撃を受けました。

待機児童は減少しています。

区からはそんなアナウンスが出ています。認可保育園増設には時間がかかる、そのために一時的な受け皿として保育室を増やしています。
そんな話も聞きます。

さて、ここで待機児童という言葉のマジック。保育園には幾つかのカテゴリがあります。認可、認証、無認可。
保護者としては、保育料も安く、設備も先生人数も充実している認可に預けたい…のが、本音。
でも、認可保育園には定員がある。入れなければ仕方なく『認可に入れるまでのつなぎ』として認証や無認可へ入れるように必死で空きを探します。
なんとか預け先を確保します。
その瞬間に待機児童ではなくなります。
保護者からすれば、本当は認可保育園に預けたいのに預けられない。つなぎで他ところに預けている、気持ちは待機児童です。でも、行政のデータから省かれるんです。

それで待機児童減りました
なんて胸を張られても…というのが保護者の本音じゃなかろうか。

私の住んでいる区は待機児童解消のために保育室を増やしています。
しかし、この保育室がまた新たな問題を生み出しているんじゃないか?という話も聞きました。

さらに。

認可保育園増設しなくても、とりあえずどこかに預け先がある…という状況が、結局復職を諦め退職するママたちを生み出しているのではないかと思うのです。

認可空きがない。本当に全く預け先がないか?というと、そうではありません。

先に書いた保育室や、認証、無認可、どこかには空きが出て、とりあえず何処かには預けられるのです。

とりあえず?

自分の子どもを預けるのに、とりあえず…。でも、正直とりあえずどこかに!とお母さん達が思うのは否めません。でなければ復職が出来ないのだから。

でも、預けている間に考えてしまうのです。

こんな風に無理やり預けてまで復職する価値ってなんだろう?
そこで働く先生たちを否定しているのではありません。
そうではなく、認可保育園の設備とそれ以外。
これはもうあきらかに明確に差があるんです。

一人当たりのスペース、子どもに対する保育士の人数、遊具の充実、できる保育プログラムの内容。

私自身、無認可保育園の見学に行き、今は認可保育園に預けています。だから、わかるんです。

圧倒的な差がある。

もちろん無認可保育園のなかでも、セレブが通わせるような無認可保育園はまた話が違います。年間130万円の保育料を払うような施設はまた別格。

その格差を考えたとき、我が子をここに預けてまで復職する理由はなんだろう?
悩むお母さんがいても不思議ではありません。
そして、退職を決意する。

この場合、退職理由預け先が見つからなかったからという理由ではありません。

でも。

元をたどれば認可保育園に預けられなかったから働くことを諦めたと同じことではないでしょうか?

子育ては目先の利益は生みません。
むしろ投資、ひたすらな投資。
そうして育てた子どもたちが20年後の納税者になるんです。

短期的な利益回収はできないと思います。

だからそれが許容できる体力のある企業にこそ、保育事業をやって欲しい。

そう思わずにはいられない。

保育事業は儲かる気がしません。

でも、儲からないけど20年先、30年先の日本を考えたら、やってくださいとお願いしたいです。
株式会社は株主のもの。
利益を産むことを求められます。

保育事業の場合、産み出す利益とは、20年先の納税者、日本の将来を支える人材、それが利益です。
これこそ、長期的な視点の投資ではないでしょうか…



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