先日、坂上みき(53)の妊娠が報道された。
さすがにそれはどうなの?と思った。
思ったが、それを口に出すのがはばかられる昨今だ。
もちろん妊娠はおめでたい。
おめでたいことだけれど、「だから大丈夫なんだ」と多くの人に思わせてしまうのはどうなのか、という気がしたからだ。
Yahoo新CEOメイヤー氏の報道。
あそこまでいくと「別世界の話」国も違うし、文化も違う、何より彼女は大金持ちだ。
もちろん、私は夢を見る。
メイヤー氏の躍進で、女性だってやれるんだという勇気をもらえた。
でもそこにあるのは「私でもやれる」という思いではない。
「そういう人もいるんだ」という憧れである。さすがに「だから私もそうなれる」とは思わないし、、、思う人も少ないだろう。
一方坂上みきの妊娠報道。
これで、ん?と思ったのは、子供が欲しいといってる友人(未婚30代)が「あれ見て、よし、まだ大丈夫って安心しちゃった」という発言を聞いたときだ。
安心はしたらダメだ。
そう思ったのだ。
何より私自身が高齢出産だ。
35歳で妊娠し、36歳で出産した。
正直に言えば、本当に体力的にきつかった。
個人差もあるだろう。
40近くになって私より楽に出産した人もいるだろう。
でも、それは「結果オーライ」なだけで、確実に年齢があがるにつれて出産も子育てもしんどくなる。
これはまず間違いない事実。
3時間おきの授乳。
夜泣きする子供の抱っこ。
に始まり、子育てではあらゆる場面で体力を要求される。
雨の日、荷物と傘と息子を抱えて保育園に行く・・・この「えいやっ!」の力技をこなすだけの体力は、20代のときならもっと楽だっただろう。
30代前半でもまだよかっただろう。
40が近かった私は何よりも「きっついなー・・・」そう思ったのだ。
20代後半は無理でも。
30代前半に産まなかった自分を後悔もした。
ただ、同時に、そこで産んでいたら仕事上では今より何も残らなかっただろうと、それも思う。
だからこそ言いたい。
子どもを産むことについては早いに越したことはない。
(あ。早すぎても問題ですよ?)
それを自覚したうえで、高齢出産に臨むことが重要。
だと私は思うのだ。
今の世の中で『子どもも仕事も』手に入れられるなんて、ほんの一握りの人しかありえない。
諦めたらだめだとか、逃げてるだけだとか言われるかもしれないけど、私にとっては
それが現実
その現実を受け入れて、さて次にどう進むか。
そう考えなければやっていかれない。
現実を見据えた中で、自分にとっての最善と思える生き方をつかみ取っていくしかないと思う。
それは、20代後半や30代前半に思い描いた自分の将来とはかけ離れたものかもしれない。
でも、その都度その都度軌道修正していくしかないんだ。
私自身、いろいろ考えて結局きっぱりあきらめたことがある。
それは第二子だ。
こぢろを産んで思ったのは、子供、やっぱり二人以上いたほうがいい、ということ。
でも同時に気づいたのは、やっぱり産むならば35歳までが限界なのかなということ。(出産だけじゃなくてその後の子育ての体力的なもの)
気付くのが遅かった私は、気付いたときには第二子はあきらめた方がいいという年齢になっていた。
すべて自分で選んだことだ。
後悔はしたくない、後悔はしないと思ってやってきた私だけど正直に言います。
「ああ、もっと早く産んでいたらこぢろの他にもう一人産めたのに」
そう思っています。
これは、そう、後悔です。
ただ、じゃあ、タイムマシンにのって28歳の自分のところに行けたとしても、28歳の私は40歳の私のいうことなど聞きはしないでしょう。
「何言ってんの、アンタ。私はまだまだ仕事したいのよ」と。
苦笑
結局、私は私。タイムマシンがあっても・・・。
人は後悔を伝えることは苦手です。でも、思ったんです。
高齢出産で後悔することもある。
少なくとも私は後悔をしています。
それでも一人でも子どもが授かった、そのことにも感謝しています。
高齢出産でも大丈夫。
いくつになってもあきらめないで。
その方が耳障りのいい言葉だと思います。
だけど、そればかりじゃない。そのことも伝えるべきだと思います。そして、その中から決めるのは自分。それでいいと思うから。
そんな風に思っていたらこんな記事を見つけた。
日経ビジネスオンラインの記事だ。
びっくりした。
結構乱暴な論調だけど、私はこの記事に共感した。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20120724/234822/?P=4
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