5月にはこぢろの初節句がある。
私の母はイベントにうるさい。
「初節句はどうするの?兜は?鯉のぼりは?」
・・・鯉のぼりなどたててしまっては、準備も後片付けも大変だ・・・兜も・・・そんなに大きなものはいらない・・・
本当はリヤドロの「五月人形」が欲しいのだけど23万円もする・・・却下。
どうしようかと考えていたところ、義母から申し出が。ダンナの子供時代の兜がとってあるので、それを飾ってほしいのだが、どうだろう?とのこと。
いやです。
なんて言えるわけがない。が、とりあえず物を見てみないとわからないので、見せてくださいとお願いした。
30年以上前の兜なので年代物な感じ。でも、大きさも手ごろだし色合いも渋くてアンティークな感じ。
義母がわざわざ保管しておいたのも、いつか飾る日がくるかも・・・という思いからだろうし、自分の父親から受け継がれた兜を飾るっていうのもいいかなと思ったので、その兜を飾って初節句を迎えることとした。
(あとから調べたら、そういう代々受け継がれた兜は「家の兜」として飾り、生まれた子供にはその子専用の兜を買って飾ってあげるのが本筋らしい。そうなのか。それって人形屋の陰謀じゃなくて?)
で、今、我が家にはその年代物の兜が飾ってあるのだけど。
兜の飾りに金色の龍がついている。これはどんな意味なんだろうと思って調べてみたところ(私は結構検索魔である)、龍は立身出世を意味し、兜には上り龍が人気の飾りらしい。なるほどねーと思って、あらためて飾ってある兜をまじまじとながめる。
龍の飾りをじーーーーっと見る。
なんか違和感。
もう一度じーーーーっと見る。
龍の模様ではない、なんだか不自然な筋が・・・。
そっと、龍の飾りを手にとって裏返してみる。
ばんそうこう的なテープがはってある。
龍、折れてんじゃん!!
そう、そこはぽっきり折れた龍をどうやらボンドのようなものでとめて、裏からテーピングしてあったのだ。
・・・お義母さん・・・それは言ってよ・・・それは言おうよ。事前に。
開示事項だよ。説明義務違反だよ。
立身出世を意味する龍が折れてるって・・・縁起悪くないか?
こぢろ、来年はあなたに新しい兜を買いましょう。母が買ってあげます。