私の母は、私が子供産むことを放棄したと思っており、私が妊娠を告げたとき心底びびったらしい。

私自身、決して放棄していたつもりはないが、まぁ仕事が楽しく忙しくこのままの生活でもいいかなと思っていたことは否めない。

ただ、父を亡くして以来「命をつなぐ」ということにも思いを寄せるようになり、なんとなく子供を産むということも大事かなと漠然と思っていたのだ。

そんな矢先、命を授かってしまい、案の定ヘタレな私はうろたえたのだけど。


私の家族にとってもダンナの家族にとっても「初孫」

義母の喜びようといったらものすごいものだった。

双方の親には「心音が確認できてから」報告したのだが、ダンナいわく「嫁が妊娠した」と告げたら絶叫されたので30秒で電話を切ったとのこと。 (注)ダンナの母とは隣同志で住んでいる。それなのになぜ電話で報告するのか、私は未だにダンナと義母の関係がわからない。


義母は私のところにやってきて「ありがとう。おめでとう。」という意味不明なコメントで私の怒りを買うのだが(性別判明後は「お手柄」とかいうコメントも出してさらに私の怒り倍増)、まぁ、基本的にスーパー天然系KYなので永遠に私の怒りには気づかないだろう。私も、そのあたりはもうスルーしているし。

天然なのでしかたない。と割り切っている。


実母は冷静で「あんた、ほんとに産むまでちゃんとお腹で育てられんの?かーさん、そっちが心配」


・・・私の性格をよくご存じで・・・


実際、そこが実母と義母の違いなんだろうが、実母は実際産まれてくるまでお腹の孫より目の前の娘のほうが心配だったようだ。そこでわかった実親のありがたさ。

妊婦は意外と繊細だ。そして、妊婦は意外と「妊婦自身」の心配をされない。みんな「赤ちゃん」に注目するからだ。そんな妊婦は時々やるせない気持ちになる。

だから「私自身」を心配してくれる実母の存在はとても心強かった。


さて、そんな実母も実際「孫」が産まれてくるとどうなるかというと・・・


もうメロメロである。


我が家には「アンパンマンのメリー」があって、アンパンマン、ドキンちゃん、バイキンマン、メロンパンナちゃん4つのおもちゃがくるくるまわるのだが、息子は特に「メロンパンナちゃん」がお気に入り。

最近ではメロンパンナちゃんをひっつかまえて離さないため、手の届くところでまわしているとモーターが変な音を発する・・・。危険。


そんなメロンパンナちゃんのお気に入りぶりを見て、母が発した一言


「いいなー。メロンパンナちゃんはこぢろにそんなに気に入られて・・・ばあばも今度はメロンパンナちゃんの格好してこようかな。そしたらこぢろに気に入ってもらえる!」


いい年した大人が、メロンパンナちゃんの格好をしてこの近辺をうろうろしていたら・・・


通報されるので絶対やめてください