11月28日(日)

ニッセイカップ埼玉県支部大会の準決勝と決勝が川越市にある安比奈親水公園球場で行われました。

 

大宮七里ボーイズは、準決勝第一試合で、春の全国大会予選ベスト4の川越ボーイズに4対2で勝利し、決勝に進出。

 

決勝の対戦相手は、春の全国大会に埼玉県代表として出場を決めている王者武蔵狭山ボーイズ。

準決勝第二試合では、深谷中央ボーイズに11対3(5回コールド)で完勝し順当に勝ち上がってきました。

 

今年の埼玉県支部は、武蔵狭山ボーイズの1強と言われ、先の春の全国大会埼玉県予選決勝戦でも、春日部ボーイズに16対2で圧勝し、全国切符を手にしています。

 

武蔵狭山ボーイズは、プロ野球のジュニアチーム出身の選手が多く、皆、硬式野球の高い技術を持っています。

一方、大宮七里ボーイズは、地元のスポーツ少年団の軟式野球チーム出身選手か多く、中学生になってから硬式野球を始めた選手がほとんどです。

 

これまでの武蔵狭山ボーイズの成績を見ると、失点も最大3点のみ。ほとんどの試合をコールド勝ちし、投打ともに素晴らしいチームに仕上がっています。

そのため、ニッセイカップも武蔵狭山ボーイズの圧勝と、誰もが思っていました。

 

ところが・・

決勝戦は、誰も予想しなかった「取られたら取り返す」半沢直樹のようなドラマチックな展開になりました。

 

1回の裏、武蔵狭山ボーイズ打線が爆発し、いきなり4点を取ります。

 

しかし、2回の表、大宮七里ボーイズは、4番松﨑くんのセンター前ヒット、5番丹治くんの二塁打などで2点を取って追いかけます。

 

しかし、2回の裏、武蔵狭山ボーイズ打線は、3倍返しの6点を奪い、突き放します。

 

それでも、大宮七里ボーイズナインはあきらめません。3回の裏、9番池田くん、1番佐藤くん、3番平山くんのヒットで、3点を奪って、喰らいつきます。得点は、5対10。

予想外の大宮七里ボーイズの奮闘に、武蔵狭山ボーイズは、投手を次々につぎ込みます。

 

さらに、4回の表、大宮七里ボーイズは、武蔵狭山ボーイズ投手陣を攻めたて、1番佐藤くんのヒットをきっかけに、フォアボール、デッドボール、5番丹治くんのこの日2本目となる二塁打、さらに6番樋口くんのヒットなどで、一挙7点を挙げ、逆転します。得点は12対10。

これまで、監督、コーチ、控え選手の声でにぎやかだった武蔵狭山ボーイズベンチが静まり返ります。

 

しかし、この程度であきらめないのが、全国経験豊富な武蔵狭山ボーイズ。

その後、大宮七里ボーイズが送り込む投手陣を攻め立て、9点を奪って逆転し逃げ切ります。

 

19対12でゲームセット。

両チーム合わせて22安打の壮絶な打撃戦でした。

 

武蔵狭山ボーイズは13安打の内、二塁打4本、三塁打2本を放ち、打球も鋭く、簡単に空振りをしません。フライも外野深くまで飛ばします。走塁も常に前へ前への意識が高く、スタートの速さは見事でした。

 

大宮七里ボーイズも、9安打を放ち、武蔵狭山ボーイズ投手陣を全員登板させるなど大健闘しました。1週間前の立花龍司氏の講演会で学んだ打撃理論が体現できてきたように思います。

しかし、長打は丹治くんの2本のみ。打力のさらなる強化が必要です。

 

3番手以降の投手力の差も如実に現れてしまいました。ボーイズリーグの試合は、大会2日目からダブルヘッダーになり、投手の球数制限の規定もあるので、試合を作れる複数の投手の育成が課題になりました。

 

しかし、一番は「野球脳」の違いだと感じました。

「野球脳」とは、野球とは何かを知っている脳のこと。野球は、チームプレイであると同時に個人プレイも必要とするスポーツなので、その場その場での状況判断が重要になってきます。そのため、状況判断が優れた選手は「野球脳」を持っていると言われます。この「野球脳」を持っていることで試合運びを有利にすることができるのです。

 

武蔵狭山ボーイズの選手の「野球脳」には目を見張るものがありました。

塁に出ると、投手のセットポジションの甘さや、返球の緩慢さを見逃さず、果敢に次の塁を奪います。投手の配球もしっかり把握してフルスイングしてきます。

この「野球脳」によって、ジワジワと相手にプレッシャーを与え、得点につなげる力があるのです。

 

決勝で敗れ、準優勝で終わりましたが、大宮七里ボーイズの選手たちは、自分たちの成長とともに、足りない部分を知ることができた貴重な試合になりました。

 

この大会で、大宮七里ボーイズの本年度の公式戦がすべて終了しました。

これからは、自分たちの足りない部分を強化する期間になります。

 

決勝で負けた悔しさをバネに、選手たちが、この冬を乗り越え、より一層飛躍することを願っています。

 

閉会式では、主催者の日本生命埼玉県支社長や川越支店の方々、日本少年野球連盟東日本ブロック役員の方々から、賞状や準優勝盾、メダルが授与されました。 

賞状授与
 
準優勝盾授与
 
 
メダル授与
 
記念写真
 

全員で記念撮影

 

来年こそ優勝旗を。頑張れ大宮七里ボーイズ!