吉野 一道

『青年は未来を語り、老人は過去を語る』
 

(1) 青春は人生のある時期のことではない。
薔薇の面差し、紅の唇、しなやかな手足が青春なのではない。
たくましい意思、豊かな想像力、燃える情熱が青春である。
歳を重ねただけでは人は老いない。
理想を失ったとき人は老いる。
頭を高く上げて希望の波をとらえようとする限り、その人は80歳であろうと青春である。(サミュエル・ウルマン)
 
(2) サミュエル・ウルマンの言葉は敗戦後の日本人に再生の勇気を与えたと言われています。
未来に生きるのが青年。
過去に生きるのが老人。
未来は夢。
未来は理想。
青年は未来を語り、老人は過去を語る。
青年は未来に夢を抱き、何度挫折しても立ち上がり挑戦を繰り返す。

(3) 老人は挑戦しない。
あの頃は良かった。
最近の若い者は・・・。
昔はこんなことはなかった。
日本はいつからこんなふうになってしまったんだ。
こんな台詞が多くなったら老いた証拠です。
未来を語ろうと言っても、
「俺の未来・・・病気になって、病気が重くなって、やがて死んでいく。
さて、死んだらどうなるのだろう・・・」
考えれば憂鬱になることばかり。
これでは未来に理想を抱けないのも仕方ありません。
 
(4) 夢や理想を抱いているかどうかで青年か老人か決まるなら、70歳でも80歳でも90歳でも・・・、未来に燃える人は誰でも青年です。
釈迦は臨終に際してもなお、弟子達に教えを説きながら、80歳の生涯を閉じました。
古代ギリシャの哲学者プラトンは善のイデアの追究とアカデミアでの教育に専心しながら、執筆中に80歳で息を引き取ったと言われています。
サミュエル・ウルマンによれば、どちらも紛れもない青年だったのではないでしょうか。

 

編集後記  死ぬまで青春でいたいですね!! 

 

サイバー空間情報局。   発行者 感謝教教祖 高澤 光夫