久しぶりにコンサートに行ってきました。

実は前の週の、同じくスカラ座の「リゴレット」のチケットを取っていたのですが、ブログご覧の通り出張のため行けず。ヌッチのリゴレット、聞いておきたかったのですが…

今回のミラノ・スカラ座の「アイーダ」は演奏会形式、かつNHK主催ということもありかなりお手頃な価格設定でしたが、指揮も話題のドゥダメル、歌手もかなり揃っており、これも買っておきました。こちらは無事行くことができました。

グスターボ・ドゥダメル(指揮)
ロベルト・タリアヴィーニ(バス/エジプト王)
ダニエラ・バルチェッローナ(メゾ・ソプラノ/アムネリス)
ホイ・ヘー(ソプラノ/アイーダ)
ホルヘ・デ・レオン(テノール/ラダメス)
マルコ・スポッティ(バス/ランフィス)
アンブロージョ・マエストリ(バリトン/アモナズロ)
ミラノ・スカラ座

NHKホールに着くと、まだ舞台裏で練習しているようで、凱旋の音楽が結構な音量で漏れてきています。そもそもなぜ突然アイーダ?という疑問もあり、練習不足なんじゃないかと若干の不安がよぎります。

スカラ座は結構波があると言われていて、人によっては「とてつもなく上手」、またある人は「とてつもなく下手」という評価ですが、幸い私は高レベルな演奏に当たることが多く、どちらかと言えば前者の評価に近い印象です。今回もまあいわば十八番のレパートリーですから、演奏自体はさすがに間違いのないものでした。

あとすごかったのは合唱で、いつもは演技をしながら歌っているわけですが、今回は譜面を見ながら座って歌っているせいか、迫力といい歌の精度といい圧倒的で、主役の歌手やオーケストラも喰う勢いでした。

ドゥダメルは初聞です。リゴレットの評価なんかを見ていると、あまりぱっとしないようなコメントが多かったですが、アイーダはかなり丁寧な指揮振り。オケと合唱が合わなかったりアンサンブルは完璧ではありませんでしたが、鳴るところは鳴らし、抑えるところは抑えと、テンポよりも音量のメリハリで聴かせる演奏でした。テンポは比較的ゆったりめ。30才ちょっとこれだけ、しかもスカラ座相手に振れるのですから、人気になるのもうなずけます。

とは言え今回の主役は歌手。時代遅れな私は、ホイ・へーは先日NHKで放映されたヴェローナのアイーダで知ったばかりだったのですが、彼女とマエストリ、それとバルチェローナのまさに声の饗宴といった感じ。久々に声で震えるイタリア・オペラを堪能できました。

まずホイ・へーですが、例えて言うとリッチャレッリの高音ピアニッシモと、ギネス・ジョーンズの音痴を合わせたような歌い方で、まあ声量のコントロールは神業と言ってもいいくらいで、伸ばす高音のピアニッシモも上手なのですが、音程が微妙にずれていて、ピアニッシモで伸ばしながら最後にギリギリ合わせてくるというアクロバティックな歌い方で、最後まで合わないジョーンズよりましなわけですが、これだけの巧みなコントロール、それに声量があれば、ヨーロッパで人気が出るのも納得です。個人的には好きなタイプ。

次にバルチェローナ。1、2幕ではあまり声が通っておらず、大合唱とアイーダトランペットでほとんど聞こえなかったのですが、最後4幕1場では派手に決めてくれて、会場一番の拍手をもらっていました。ちょっと暗めの声で低音はオケに消され3階席まで届かなかったのですが、歌い方は確かに上手。

それとマエストリ。多分2000年のスカラ座の「運命の力」、2001年の新国のトロヴァトーレで聴いていると思うのですが、トロヴァトーレの時にこれは将来大した歌手になるだろうと思っていたのですが、案の定。当時は圧倒的な声量で押しまくる印象でしたが、心象表現というか、まあファルスタッフなんかを得意とするだけあり、歌が上手です。三幕は彼の、四幕はバルチェローナの一人舞台といった感じ。

この3人に比べると、ラダメスのホルヘ・デ・レオンはまあまあな出来で、決して悪くはないし声も出ているのですが、歌いまわしだの聞かせっぷりだのはやはりまだまだ。ただ声はいいですし声量もあるので、将来化けるかもしれないですね。

なかなか高レベルのアイーダだったと思いますので、TV放送が楽しみです。

$べるるのブログ



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