「今日行きたいとこあんねんけど…」


私がタイに来て数日。
向かった先はこっちでは有名なビーチで。


「日本で行かれへんかったやん?
タイならまだまだ暑いからな!」


仕事の都合で彼の出発が早まって
私は1人で拗ねてたんだった。


「そんな前の約束、覚えてくれてたの?」


「当たり前やん。
俺かて一緒に行きたかったんやもん!
やから一緒に来れて良かった!笑」


へへって少し照れくさそうに笑う。


「おっ、犬や!めっちゃ可愛い!」


いつの間にか楽しそうに戯れあって
子供みたいにはしゃぐ姿に笑みが溢れる。


「それに、ここからの眺め〇〇に
見せたかってん。」


雲の隙間からでもハッキリ分かる
大きなサンセット。


水面をゆらゆらと揺らして
今にも落っこちそうな特別な時間。
まるでニ人占めしてるみたいな最高な景色が
広がっていた。


右手に感じる温もり。
ゆっくりと繋ぎ合わせると暖かくて大きな
手の平がギュって包み込んでくれる。


「離れとる事多いし、
一緒におりたい時すぐに飛んでいける
わけでもないこんな彼氏やけど。
ほんまずっと大好きやから。」


夕日を見つめながら
ゆっくりと口を開く。


「俺がこっちで頑張れとるのは
お前がおってくれるからやで?」


嬉しすぎる言葉に鼻の奥がツンとなる。


「出会った頃と何も変わらんから。
やから、これからもずっと俺の隣に
おってな?」


椋雅ってすごい。
まるで私の心透けて見えてるみたい。
普段はマイペースで
そんな気の利く事なんて言えないくせに。


私が不安に思ってる時、ここぞとばかりに
欲しい言葉をちゃんとくれる。


「……グスン。」


「あっ、またやー!笑 ほんますぐ泣く!笑」


「だって…
だって椋雅がー!!泣」


気がつくと涙がポロポロ溢れてて。
よしよしって頭を優しく撫でて
そのまま大きな胸に包み込んでくれた。


「ほんまそういうとこ。
これじゃ一生放っとかれへん。笑」


「じゃぁ、一生放っとかないでよ…」


「ん?なんか逆プロポーズみたいに
なってんで?笑」


「ふふっ笑
私はそれでも全然いいよ?」


「あっ、あかんあかん!!
それはあかん!!!
そういうんはその時が来たらちゃんと
俺から言いたいから!!
今すぐは無理やけどもう少しだけ待っといてな?」


急に焦ったように大きな声で
言うもんだから可笑しくて。


「ふふっ。笑 真面目か!!笑
本当に君は可愛いいね!笑」


「何がよ?別に可愛ないやろ!笑」


恥ずかしそうに笑う椋雅。
その笑顔が堪らなく愛おしくて。


「泣いたり笑ったり忙しいな!笑
ほんまに子供やん!!笑」


「ふふっ!笑
でも、好きでしょ?笑」


「す、好きやで?笑」


「大好きなんでしょ?笑」


「まぁ大好き、、やけど。
なんか俺ばっかでズルない?

〇〇は?」


「えっ、うーーーん、秘密!笑」


そういうとその手を振り解いて、
「はっ、待ってやー!」ってすぐに追いかけてくる。


「あー、あかんサンダル完全に失敗したわ!笑」


足が砂まみれでもうええかって素足になって。


「捕まえた!!」
その瞬間「キャ!!」


服の掴むとそのまま体勢を崩して倒れ込む。
二つの影が重なり合うとすぐ目の前には椋雅の顔。


「ちゃんと言わないと知らんよ?」


囁くような声に身体が熱くなる感覚。


「知らんって?」


「んー、拗ねる!笑」


「どっちが子供よ?笑」


「じゃあ言わなかったらチューすんで?笑」


そう言いながら2人の顔の距離なんてもう
数センチで。


「大好きに決まってるじゃん!
絶対分かってるくせに。」


見つめ合って優しく唇を寄せると夕日が
二人の顔を赤く染める。


「あー、言ったのにキスした!
嘘つき!笑」


「へへへっ。笑 
もぅ嘘つきでも何でもええわ!笑」


「ちょっと待って!ねぇ、砂まみれ!!笑」


「ほんまやな!笑
やったな、これ!笑」


「もぅ!!笑」


なんだか可笑しくて。
一緒に笑い合えてる事がただただ嬉しくて。


これからも変わらず一緒にいたい。
あなたの支えでありたい。


椋雅?
世界で一番あなたが好き。


これだけは何があっても変わらない。


私の中で
"たしかなこと"なんだよ。



〜あとがき〜


ここでは初めて妄想ストーリーとして
登場したPSYCHIC FEVER
中西椋雅くん照れピンクハート


そう、前回紹介した
私の新しい推し、いや、むしろ
今となっては最推しかも滝汗100点100点100点


最近は椋雅のショートストーリーしか
描いてないので
しばらく続くかもです笑


たまには違う子をとも思うけど
とにかく椋雅が書きたくて仕方ない
みたいで笑い泣きダッシュ


よかったらお付き合い
いただけると嬉しですお願い