話が盛り上がりすぎて
帰りが少し遅くなってしまった


居酒屋が多く連なるこの通り



周りは賑わいを見せ始め
代わりに外は
すっかり暗くなっていた



慌ててタクシーを
捕まえる



バックの底で
すっかり放置されていた
携帯に手を伸ばす…



何件もの臣くんからの着信が
立て続けに入っていた



酔っ払いだった私の頭…

ふと我に返って慌ててかけ直す



ワンコールも待たずに出る



第一声から
不機嫌そうな声



ミサ「もしもし?電話ごめんね💦
          全然気が付かなかったぁ」



臣「お前まだ家じゃないだろ?」


ミサ「えっ、ぅ、うん…なんで?」



タクシーが住宅街を抜けると
曲がった先…
アパートに到着した



臣「遅せーよ!」


ミサ「えっ?臣くん…
          待っててくれたの?」


臣「ったく、何回電話しても全然出ねーし!
      こんな遅せーの珍しいし…
      大丈夫かよ?

   めっちゃ心配したわ…」




近寄ってきてギュッと力強く
抱きしめられる



ミサ「ごめんね💦

          でも…こんな外で、、、
          ダメだよ…」


臣「ちょっとぐらいいいだろw
      まだ夜は寒みーな!
      お前にくっ付くと温ったけー😊

      ってか…
      お前、酒飲んでるの?」


ミサ「えっ、ぅうん💦

          お酒くさい?
          初仕事終わってほっとして
          気が抜けてw
          ふらっと飲みに行っちゃった😅」


臣「俺を放置して飲んでたんだw

      仕事帰りにふらっとか
      サラリーマンのおっさんかよw」



話しながら
部屋に向かう



臣くんにまで
心配かけちゃっうなんて…



お酒が入ると
つい携帯の存在を忘れてしまう



よくやらかすから
怒られることも珍しくない



ミサ「温かいコーヒー淹れるね!」



臣「1杯飲んだらまた戻るわ…」


ミサ「えっ?
          もしかして抜けてきてくれたの?」


臣「丁度休憩取ろうと思ってたし
      心配だったから
      集中も出来なかったしな…」


ミサ「本当にごめんね💦
          私、めっちゃ迷惑かけちって」


臣「気にすんなよ!
      あっ、でもお前これから酒飲み行く時は
      俺に事前に報告しろよ!
      酒入るとすぐ気が大き来るし、酒癖悪いし。
      色んな意味で危なっかしいから
      約束して?w」


ミサ「はい!心得ました!w」


臣「素直でよろしいw 
      で、今日は誰と飲んでたの?
      職場の人?えみちゃん?

      ってか初出勤はどうだった?」


ミサ「久々に働いて緊張で疲れちゃったけど
          でも歳近い子もいたし
          新しいところだから雰囲気もよくて
          楽しく働けそうだよ💕」


臣「なら良かったな!
      俺も気になってたからそれ聞けて
      安心したわ!

      で?誰と飲んでたの??!」


ミサ「そ、それなんだけど、、、」



臣「なんだよ?…なんかあんの?」


いきなり少し
不機嫌そう…


ミサ「実はね、一人で飲んでたんだけど
          たまたま、本当にたまたまなんだけどね、、、
          壱馬くんに会って…

          つい一緒に飲むことになったって言うか…
          何と言うか…」


臣「はっ?あり得ねー
      俺様からの電話無視して壱馬と居たんだ」


ミサ「そんな言い方…💦
         気づかなかったのは別に壱馬くんといた
         せいじゃないし、
         会ったのだって本当にただの偶然だよ?」


臣「ふぅ〜ん、、、
      お前壱馬とやたらと仲良しじゃない?」


ミサ「そ、そんな事ないよ💦
          なんてゆうか…
          可愛い弟が増えたみたいな?😅」


臣「可愛いは余計だし
      お前には弟なんて最初から居ねーだろ」


ミサ「臣くん、、、目が怖い😅」


臣「だってムカつくし…」


ミサ「ご、ごめんなさい…」


臣「次から二人は絶対なし!分かったな?」


ミサ「はい、、、約束します…」


臣「よし!じゃぁ俺をイラつかせたぶん
      お前からキスしてピンクハート
      すんごいの!!
      してくれたら今日の所は
      許してやるよ( ̄∀ ̄)」


ミサ「そんなの…//」


臣「お前そんな事言っていいんだニヤリ



ドS全開な臣くんが
満足そうに笑っている



普段は優しい彼だけど
こうなったらもう
止まらない💦



私は顔を真っ赤になりながら
臣くんのにキスをした…



臣「それだけ?
      全然足りねーよ?」


ミサ「臣くんの意地悪…」



私は思い切って
彼の首に手を回して
もう一度口付けをした



今度はちょっとだけ
長めに
ちょっとだけ
深いキス…



自分からなんて
恥ずかしくて死にそう…



臣「ふふっw
      本当はまだまだ足りねーけど、、、
      でもまぁ今日の所はこのくらいにしてやるよ😁
      良く出来ましたピンクハート



今度は臣くんから
キスしてくれた



さっきよりも
もっともっと…

蕩けてしまいそうに
なるくらいの激しいキス…



思いが溢れて止まらなかった



本当ならこのまま…



でも私たちはやっぱり
ここで終わってしまう…



いつも最後は臣くんが
私を気遣う…



そんな関係が
やっぱり苦しかった







旅行中から
ずっと考えていた事があった…



でも迷いや不安もあったから
なかなか前に進めずにいた



だけど…
このままでいいはずがない




勇気を出して
臣くんに伝えなくては…




私はある事が頭に
浮かんでいた