12月6日にお寺巡りをしてきた続きです。
京都から少し足を延ばして、滋賀県まで行ってきました。
まずは石山寺を回り、そのあとは三井寺へ!
一般的には三井寺と呼ばれているんですが、正式には園城寺(おんじょうじ)です。
延暦寺にゆかりの深いお寺です。
石山寺からだと、京阪石山寺駅⇒京阪三井寺駅まで20分。
三井寺駅からは徒歩10分程です。
京都駅からだと行き方が複数あります。
JR京都駅⇒JR大津京駅⇒3分程歩いて、京阪皇子山駅⇒京阪三井寺などなど
いずれにせよ、だいたい京都駅から三井寺駅までは30分程です。
必ず乗り換えになるので、少し面倒です。
我々は今回、車で行きました。寒かったので・・・。
三井寺はなんやかんやと揉めまして、延暦寺から分裂したりしまして、
天台宗が二分化する結果となりました。
三井寺(寺門)は天台寺門宗の総本山、延暦寺(山門)は天台宗の総本山です。
その後、両派の対立が激化し、度々延暦寺の宗徒に焼打ちにあっています。
さすが、延暦寺ですよねぇ・・・。
源平・南北朝の争乱、信長からの寺領没収などで廃寺寸前だったようですが、
その都度再建されてきたことから、『不死鳥の寺』とも呼ばれているのです。
関西人が三井寺と聞いて思い浮かべるのは、『三井の晩鐘』。
あぁ、除夜の鐘の時にお金取られるやつね(-_-) と思う方も多いのでは。
三井寺の鐘は、日本三名鐘の1つとされ、現役なのはここだけだそう。
音色がよく、音の響きも最高だとか!
でも・・・。
やっぱりお金取るんかい!一突き、300円かい!
年末は1,000円にアップするんですって。なんでなんで?何が違うんだよ・・・(-_-)
鐘楼自体が重要文化財なんだから維持費がかかるだろうけれどもさ。
なんで3倍の値段に跳ね上がるんだろう・・・。
ま。突かなきゃいいだけのことだけど。
突くんかい!!(ー_ー)!!
まぁ、せっかくだしね。突いてらっしゃい。
受付けのおばちゃんいわく、男性は思いっきり突いちゃうらしいですが、
そうすると音が割れちゃって美しくないんだそうです。
ほどほどに突くといいらしいですよ。
この鐘は境内に安置されている『弁慶の引き摺り鐘』の代わりに
造られた鐘なんですって。2,250キロもあるそうです!
そして、こちらが伝説の弁慶鐘です!
その昔、三井寺が延暦寺と戦った際に比叡山の荒くれ法師だった武蔵坊弁慶が
三井寺から鐘を奪って一人で比叡山の山頂まで引きずり上げたんですって。
その時に鐘をついたら、『イノー(帰りたい)』って鳴ったんですって。
ほんなら帰れやボケー!と弁慶がキレて谷底へ捨てたんですって。
鐘を引き摺っていた時に付いたヒビや傷跡が今も残っているですって。
ふーん。ホントかな(-_-)
ちなみに、『イノー』という音が、なぜ『帰りたい』となるのか。
関西弁で『イノー』は『帰ろう』という意味。
と、よくブログなんかに書いてありますが、普通は使いません。
『早く帰ろう』を『早よ、イノゥ』という地域(人)はたしかにあるので、そこからでしょうね。
早く、どこかにいけ、ボケ!を『早よ、いね、ボケ!』といった具合に使います。
ゆえに、イノ=帰ろう、行こう という意味なのです。
余談でしたー。
で、こんな変わったおみくじがありました!
釣鐘おみくじ!これをどうするかといいますと・・・。
お水につけますー。
そしたらば!番号が浮かび上がるようになっています。
みたか!大吉だ!どうだ!と喜んでいたら、
俺なんて三井寺鐘の冊子をもらったんだぞ!ですって。
それは1回300円の鐘突き代金に含まれてるんじゃい!
小3男子か!(-_-;)
そうそう!私が1番気になった場所がありました。
ここは三井寺と呼ばれる所以になった場所でもあります。
閼伽井屋(あかいや)と読むそうです。難しい・・・。
天智天皇、天武天皇、持統天皇の産湯に用いられたと伝わる霊泉がある場所です。
ゆえに三井寺と呼ばれるようになったんだそうです。
閼伽井屋は金堂の西奥側に建っているのですが
(写真でいうと、ちらりと写っている右の建物)、
金堂の弥勒さまに湧いている水を閼伽水(仏前などに供養される水)として、
お供えされてきたのだそうです。
中をのぞくと・・・。
写真真ん中あたりの石に囲まれた口から、コポコポと水が湧いてました。
結構、大きな音でした。
この写真、何回見ても背中がゾクゾクするのはなぜでしょう・・・。
いまさらながら、お寺にまつわる話はスケールが違う。
日本の歴史をひしひし感じます。あー。来てよかった。
三井寺も地図を見ると広いですが、フラフラと歩いて1時間ほどです。
そして名物の三井寺力餅。境内にいただける場所がありました。
もちろん、お外でいただくんですが。
寒かったせいか、私たち以外はみなさんスルー。
おばちゃんがお茶も出してくれました。ほっこり。
見た目はみどり色のきな粉餅です。美味しいのです、これ!
ちょっと温めてくれました(*´Д`*)
お土産で1日経つと、少しかたくなっちゃうので当日に召し上がれ。
三井寺は横に広いんですが、ちょこっと登れば展望台もあります。
向こうに見えるのは日本のおへそ、琵琶湖!!
どこのお寺もそうですが、やっぱり歴史を学んでから行くと楽しいです。
自分の足で歩いていると、色んな妄想が浮かんで楽しい!
京都から少し足を延ばすだけで、また違った景色が楽しめます。
三井寺のある大津市は、大津京という都があった場所でもあります。
667年中大兄皇子が飛鳥(奈良)から近江(滋賀)へ都へ移し、
天智天皇となりますが、遷都5年で亡くなってしまいます。
その後に起こった壬申の乱により、都はまた飛鳥へと戻されます。
自分がつかった産湯のある滋賀に都を造りたかったのかなぁ。
都であった期間が短かったこともあり、都があった場所を特定するのが難しかったようです。
今では京阪浜大津駅(三井寺から徒歩5分)の近くに石碑が建ってるぐらいです。
なんだか物悲しい・・・。
たまには滋賀県を探索するのも面白かったです!