の閉塞感が嫌いで、飛び出してきた。


このまま終わるんじゃなかろうか?


みたいなことで、焦燥感もあった。


小学生のころからイジメられ、馬鹿にされ、


このまま田舎で終わるのが、嫌だった。


中途半端に街だったから、雑誌なんかの情報が入ってくると足りない感がでてくる。


あんなものがある。


あんなところがある。


行きたいけど、子供の僕はいけない。


でも、友達は東京や大阪に親と一緒に遊びに行く。


あぁ、あれね!


この間、ディズニーランド行ってきたー


なんて、言ったりする。


へぇー、なんて軽く返すけど


内心は、羨ましくて仕方ない。


僕の両親は、経済的に余裕がないことで


常に喧嘩してるようや家庭なのだから、旅行なんて全くない。


たまに、夏休みにハワイに行ってきたなんて、同級生もいたなー。


冗談かと思った。


周囲を見回すと、今の自分の立ち位置が嫌になっていた。


だから、家から出たいと思った。


このままじゃダメだと思った。


どうすればいいのか?


どこならいいのか?


いきなり何もないまま、知らない土地にはいけないと思った。


それで、進学を選択した。


大学受験は失敗したけど、

(レベルを下げれば入れる大学なんていくらでもあったけど、経済的な余裕がないから辞めた)


そのおかげで、祖父から紹介してもらった東京の学校に入ったから、今がある。


東京に出たことで、西日本圏とは違う文化を知ることができた。


土曜日の正午から、吉本新喜劇は放送されない。


うどんは、コシのない黒い汁のうどんで美味くない。


餃子は、タレを自分で混ぜて作らないといけない。


なんかだ!


でも、週末には渋谷や原宿、新宿に上野へと


ふらついていた。


田舎と違い、人の数が多過ぎるくらい。


田舎では売ってない、斬新なデザインの服


芸能人御用達のデザイナースブランド


目眩く変化するモノ、流行りの食事や場所


余程、裕福でなければ、自分の想像する生活はできないと悟った。


僕自身が周囲に合わせようとした結果、経済的に苦しい思いもした。


僕の中の何かが、違ったんだろう。

(身の丈にあっていないことが分かってないことを

勝手に想像して、お金を使っていた。)


両親のそれにならないように、やっていたんだけど


高い服に、クレジットカードのローン


休日や定時上がりがほとんどない、ハードな仕事


家に戻れば、孤独な社会人生活


そんな生活だったから、息抜きにお金を使い過ぎていた。


田舎なら、友達がいっぱいいて


親元で、楽な生活ができたかもしれない。


だが、田舎の収入だと残業を頑張っても、その時の収入には追いつかない。


独身時代は、夏と冬の休暇に実家に帰る。


2,3日は、田舎でゆっくりすることを楽しむけど


以降は、緩く感じてしまうからダメだ


結局、刺激が足りないのだ


それに、田舎に戻ってくるけれど


年々、自分がいた頃の景色がなくなっていく。


便利になるのは、いいことだよ


それだけ、街に刺激が増えていくから!


だけど、大事な何かがなくなっていくような気がしてた。


結婚すると、尚更田舎には帰らない。


気がつくと


妻と子供が二度目に家を出た時、田舎の叔父に相談するまでは田舎に帰ってなかった。


12年振りの帰郷は、田舎が違う街になるのに充分な年月だったみたいだ


ま、社会も生活スタイルも12年あれば一変する。


街が変わるのは当たり前


それでも、ひっそりと残ってる場所がある。


何故田舎に帰りたいのか?


僕は、常に張り詰めている


心の中にある重石を下ろしにいくようなものか?


何もしない。


何も決めない。


どこにも行かない。


ただ、自分がある


ということを感じるために、帰りたい。


昔あった、日常を思い出したいからだろう。


嫌なことがいっぱいあった。


しかし、今はそれさえも幸せな時間だったと思うから


祖父母がいて、両親がいて


とりあえず、ご飯食べさせてくれる。


現在の状況報告をしながら、一杯やる。


子供の頃は、ダメだ!頑張れ!


しか言わない祖父が、僕の何かを察して話す一言に


励まされ、僕は目頭を赤くしたりして都会に帰っていく。


生きていかなきゃいけないから


帰るところがある人は、幸せだと思う。


大切にして欲しいと思う。


この想いは、故郷から離れて頑張っている人しか


解らない、大切な気持ちだ。


離れてるからこそ、大事に想う田舎(故郷)だ。


久しぶりに戻った時の一瞬の安堵感に、癒されにいきたい。


本当は、大好きで


好き過ぎて、嫌いになる


田舎のバカヤロー