最近ゲームのやりすぎなんかでネットと現実の区別がつかなくなってる人が多いようです。別にコロナの影響だけではないのですが、スマホの普及によって面と向かったコミュニケーションを取らなくなってる影響が大きいと思います。


例えばSNSで呟いてる妄想とかネットの世界観を現実世界に押し付けて批判に使おうとしてる人が偶にいますよね。僕は正直SNSなどという狭い価値観でしか人を判断できない人間って非常に残念だなって思うんですよ。SNSで人格が100%わかることなんてありえないのだから、「だからこいつはダメなんだ」とか「自分とタイプが合わない」などと決めつけるのは個人の自由だけれども、顔も見たことがないのにいきなりリアルで罵倒したりするのはコミュニケーションの基本的な姿勢を放棄しているのと同じだと思います。もともと言語情報より見た目と声で判断するのが人間のコミュニケーションだが、それをネットでのコミュニケーションまで持っていくのはちょっと筋が違うんじゃないかな


現実よりネットでのコミュニケーションの方がいろいろ難しい。リアルで顔を知ってる人とはネットでもそれなりの関係性を築けるようなコミュニケーションを取っていると思うが、会ったことのない個人や集団だと、ネットでは相手に不快感を与えないように気遣う労力に対して得られるメリットが少なく感じることが多い。実際に対面で人と会ってみると、ネットでの出来事を現実に引きずってる人なんてあまりいません。正体の分からない他人と会う事こそがネットの楽しみなのであって、相手の事が分からないぶん過剰な気遣いをせずにコミュニケーションを取れるというのがネットの良いところだと思っています。特に個性の強い人に限ってそうだと思うけど、ネット上だと単純にからかってるのか見下してるのかも判別しづらい。なのでネットごときでしょうもない災を起こすよりもリアルでうまくコミュニケーションできる人と友達を作った方がより心豊かな人間になれると思いますよ。

ネットで恋愛する人もいますよね。ネット恋愛もたかがコミュニケーションの一種なのであり、気持ちの深層を吐き出す場をちょっと増やしたにすぎないので、現実と区別できているのであれば特に問題ないと僕は思っています。何せ一番危ないのはネット上での体験を現実に起こった体験だと履き違えることですから。


ネットでばかり話してリアルで人と話す機会が少ない人もいますね。その中にはネットをツールとして使ってる人と、現実でのコミュニケーションがうまくとれずにネットを代用する人がいます。僕が警鐘を鳴らしているのは後者の方です。彼らはしばしば心理的安心を求めるために仮想世界へ入り込む事を目的とする傾向がある。そういうタイプの人は、ネットなら会話できてもいざ対面で会うと無理になる。ネットは現実の延長線上のコミュニケーションをあくまで仮想化する手段であることをしっかり理解しておこう。


このご時世だから家に引き篭ってるとインターネット依存が問題になりつつある。だからこんな話をしてきたわけなのだが、僕もネットでのコミュニケーションではリアルと違って直接的な触感というのが無いので喋り方とかも区別してます。ネット上の人格なんてその人の現実との乖離が大きい事も多い。それを現実のコミュニケーションと全く一緒にしてしまうのはどうなんですかね?実際にリアルで人と会うのが好きだっていう人も少なくないと思います。みなさんにはネットごときの狭い世界だけではなく、もっと広い視野で物事を見れる人間になって欲しいと思います。以上で今回の講義を終わります。