脳科学について、記事をかいてみようと思います。人間の脳を冷凍保存して未来のいづれかに同じ人格として復活ということができるのであろうか?米国の富裕層の中に、自分の脳を冷凍保存しておくという動きがある。この考え方の中心には人格が脳に宿るということに根差していることが分かる。人格は本当に脳に宿っているのかどうかは、なんとも言えない微妙な部分であるが、正しいようにも思うが、そうでないとも思える。その答えは本当にこの脳を冷凍保存している方々が復活する日を待つしかない。
NHKスペシャル 驚異の小宇宙 人体 脳と心
その番組をみた情報をもとに書いております。
人間の脳の保存、マイナス200℃の液体窒素の中に長期保存するという。。。将来、人工の体が使えるようになるまで、もしくは、誰かの体を貰えるまでずっと眠り続けるのです。(一応、死んだあとに脳を取り出して保存している)
生命が誕生して35億年
生命の歴史を、現在の人間の体、脳がその歴史を刻んで記憶している。
脳が生まれたとされるのが、約5億年前
一番、原始的な脳(神経)をもつ生物が、海鞘(ホヤ)である。
海のパイナップルなんて言われていますが、見た目がパイナップルぽいだけで、味はまったく違います。にがいです。
このホヤに、一番、原始的な脳(神経)があるのです。ホヤの神経はおよそ300個の神経細胞しかありません。この神経細胞をもって、光を感じ、上下を感じ反応しながら生きているのです。
このホヤの神経細胞は、まだ原始的で軸索に髄鞘がなく神経伝達速度が極めておそい。
このホヤが、地球上に誕生したのが約5億年前
一応、脊索動物の仲間なのです。
どうみても、動物には見えませんが、幼生の形をみると、なるほど。。。と少し思いますね。
脳は痛みを感じない臓器なので、電極を脳に付けてシグナルを観察することができる。同じ刺激を繰り返すとより速いシグナルを獲得していくことが観察できる。これが記憶に繋がる脳のシグナル、神経の繋がりなのである。その電気信号、シグナルをインパルスという。
現代人の脳の大きさ1400ccとされる。140億個の神経細胞からなるこの神経細胞が人間の心。感情や知性をつかさどっている。
↓この写真は、20万年前~4万年前まで地球上に存在し現在では絶滅してしまった人類の化石のものである。この頭蓋骨の持ち主は、ネアンデルタール人のものである。現生人類とくらべ、劣らない脳の容積をもつ、むしろ現生人類よりも大きい1500cc程度の脳容積をもっていたらしい。
このネアンデルタール人の遺跡のあとに、人骨を埋葬したあとが発見されている。さらにいうとその埋葬あとからは、とくに上半身部分付近にあった土から大量(しかも8種類の花)の花粉が含まれていることが分かった。花粉まみれの骨が発見されたのだ。つまり、彼らは死者を埋葬し祭祀を行っていたことが伺えるのだ。死者をいたわる心があったことを示す。
なぜ、人間は脳の容積を増やすことができたのか?そのきっかけは哺乳類の誕生にさかのぼる。哺乳類は、恐竜との生存競争のなかで、夜に生きるという選択、夜行性を選んだ。そのため、視覚だけではなく聴覚、嗅覚を発達させる必要があった。神経のどん詰まりの脳。その脳から伸びる感覚器組織。それらの情報を処理するために脳が発達する。視覚と聴覚、そして嗅覚、哺乳類は脳を大きくする夜行性という生活環境を選んだのだ。
チンパンジーと人間の脳の比較。
人間の脳は、新しい脳、大脳が極めて発達していることが見て取れる。その大脳の新皮質(下の写真では茶色く染まった場所)が、神経細胞の集合体なのである、白い場所は、神経線維。なぜ、脳が巨大化したのか?遺伝子の重複により、コラム(神経の単位)の重複がおこり脳を多目的化させたのである。
また、人類は、2足直立歩行をすることにより、脳を垂直に支えることによりより重量に耐えれる状況を作り出したのである。脳の容積を増やせる環境となったということ。
ホモハビリス→道具を最初に使った人類
打製石器は、作った人間が、右利きか?左利きか?が分かるのである。(石の割れ方で、どちらから力が加えられたのかが分かるのである)
このホモハビリスの右利き率は57%。右57:左43なんだそうです。
チンパンジーの右、左率は、50:50。
ホモハビリスは、左脳が発達していっていることを、右利き率ではかり知ることができるのである。(脳と体は神経交差があり、右半身は、左脳がつかさどっている)
左脳が発達しているということは、言語が発達していたことが考えられる。声帯に及ぶ、化石的証拠でも明らかとなっている。
チンパンジー 脳の容積 400cc
ホモハビリス 脳の容積 700cc
ホモエレクタス 脳の容積 1,000cc(最初に火を使った人類)
ネアンデルタール人 1,500cc
このネアンデルタール人はアフリカを出て、西アジア、ヨーロッパにも進出。
生命は、人類に至り、古い脳に新しい脳を付け足し運用し始めた。それが、2つの心をもたらしたのである。
→ 感情
2つの心 < >人間の心のバランス
→ 知性
新しい脳と古い脳とが、時に協調し、ときに対立しながらそのバランスを取っているのである。
新しい脳と古い脳が、平行同時に並立に存在していること。
それが、人間の脳なのである。ときに、感情に揺り動かされながらも、理性の葛藤で押し留まる。逆に、理性が保てず、感情的な衝動により行動する。人間は2つの心を持っているのである。そのバランスが個性となっているのである。
ネアンデルタール人の遺跡のある
シャニダールの洞窟。
ここでのネアンデルタール人は、埋葬という習慣を持っていたことが伺える。死者への弔い。
しかし、歴史はネアンデルタール人を滅ぼす。死者への弔いという概念をもつにいたったネアンデルタール人ではあったが、その並行して現れたクロマニヨン人の前には、ネアンデルタール人は滅ぼざるを得なかったのである。
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まきむく通信