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読了:久しぶりの百田直樹!プリズム

幻冬舎文庫
平成26年4月25日 初版発行
百田直樹著


<あらすじ カバー裏より>
ある資産家の家に家庭教師として通う聡子。彼女の前に屋敷の離れに住む青年が現れる。。。ときに荒々しく怒鳴りつけ、ときに馴れ馴れしくキスを迫り、ときに紳士的に振る舞う態度に困惑しながらも、聡子は彼に惹かれていく。しかしある時、彼は衝撃の告白をする「僕は実際には存在しない男なんです」。感涙必至の、かってない長編恋愛サスペンス。


帯には、
「どうしてもこのラストシーンが書きたかった」 ― 百田直樹
いま最も「泣かせる」作家が放つ衝撃の恋愛サスペンス!
「プリズム」と「モンスター」は実はお互いが「対」になっている小説なんです。(百田直樹)


<感想など>
なるほど!「24人のビリー・ミリガン」ダニエル・キース著って読んだことありますか?この本は同じように多重人格をテーマにした物語。それを恋愛仕立てにしたのが、今回の百田尚樹のプリズム。久しぶりに百田作品を手に取った訳ですが。。。やはり面白い。一本の光をプリズムに通すとたくさんの色の光に分かれる。一人の人間をプリズムの様に分解しているのが多重人格という病。人間、とくに幼少期に耐えがたい困難に陥ると自分の人格を分けてしまうことにより、精神を保とうとする代償反応であると言われている。幼少期の虐待が主な原因。しかし、一方で通常の人間にだって、表の顔や、裏の顔。気分の高低で大きく雰囲気も変わります。お酒をのんで酔っ払っても同じで大きく雰囲気や態度が変わる人も多い。そうし場合、どれが本当の自分なのか?ということです。いろいろな考え方があるだろうが、百田さんの結論は、みんなひっくるめて自分。多重人格の病気であってもそれぞれの人格それぞれ全部が自分ということになる。そして今回のプリズムは、多重人格のある一人だけと恋愛をしたらどうなるか?そんなことにチャレンジした物語なのです。最後に人格がそれぞれ統合されていって主人公の愛した多重人格の一人が、居なくなってしまう。。。だけど、人格全部はもとの人間のもの。恋人のある片面だけを愛してしまったということにもなる。。。そのあと、この2人の行く末は。。。不明です。。。面白いといえば面白い。百田尚樹に外れはない。
以上。。。


最後に、感涙必至などと書かれていましたが。。。
泣くチャンスは一切なかった。やっぱり泣けるのは「永遠の0」ですね。


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