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東京人にとって、街が着飾るのは
クリスマスのイルミネーションくらいのこと。
四季折々の姿をみせてくれる田園風景。
自然の営みを視覚的に感じる季節。
これは東京ではとても味わえない。
泉谷しげるの「春夏秋冬」、
そう思うとつくづく良い曲だねえ。
ただ、目にはさやかに見えねども・・・・。
匂いで感じる東京の季節はある。
花の香りが漂うことで知る季節がある。
5月末くらいからか、ぷぅ~んと馴染み深い香りがしてきた。
あ、これも覚えている。
子供の頃から毎年変わらぬその匂いに
おいらはハッとさせられる。
東京ではビルはどんどん建て替えられ、
よく通った街に久しぶりに戻っても唖然とすることが多い。
でも、住宅街の路地からは
ちゃんと季節を告げる匂いが発せられている。
そしてしばし、懐かしさに立ち止まってしまう。
忘れかけていた思い出とバッタリ出くわしたように。