大人になった今でもあの歯形のついた祖母の腕、
そして何事もなかったかのような表情が忘れられない。
母親に対するものとは異なった
大きな母性のようなものを感じ取った。
そのでかさに畏怖の念すら抱き、
その気持ちは今もなお変わらずにずっと続いている。
男なんて偉そうにしていてもちっぽけな存在で
女の手のひらの上で操られているにすぎない。
いろんな局面でそう思わされることがあったが、
その原点はこのときの祖母にあるのかもしれない。
決して短くはなかった人生だが、
彼女は幸せだったのだろうか。
10年以上も会っていなかったことを今、無性に後悔している。