好きなものが少数派であるという意識を抱いていると、
同じものを好きだという人にめぐり合うとそれだけで気が合うように感じられる。
高校時代の同級生はとても高校生とは思えぬ風貌で、
友人宅へ遊びに行ったとき玄関に出た母親がビックリして・・・、
「玄関で押し売りがあんたの名前を呼んでいるわよ!」
風来坊はどこか魅せられるところはあったんだけど、
高校時代はあまり会話を交わすこともなく終わった。
卒業後あるとき、気の合う仲間が7,8人で飲むことになった。
そのとき、奴もやってきた。
高校時代に話さなかった分、山ほどあるききたいことをきくチャンス!
見た目にそぐわずジャニーズ系の音楽を良く聴くという。
外見で判断してはいけないか、
しかし、そのときは場の空気が爆笑に包まれた。
そんな彼に、「意外だなあ。おれはストーンズが好きなんだよ。」
と告げると、「おっ、どの曲が好き?」と食いついてきた。
ローリング・ストーンズのファンなんて今思えば腐るほどいるんだけど、
当時は少数派の意識があったんだよね。
好きな曲はいっぱいあったけど、
そのときパッと浮かんだ「ビースト・オブ・バーデン」と答えた。
「おっ、渋いじゃん」
女々しい内容の歌詞なんだけど、
そのことより、風来坊と初めて分かち合えた気がして嬉しかったことを覚えている。