幼稚園のときにもらった宝物のガムの包み紙。
その顛末のお話。
高校時代は、ドラマや映画の影響をつよく受けたね。
まあ感化されやすい性格だったよ。
テレビでみたチャールズ・ブロンソン主演の映画、
狼シリーズにハマったんだね。
今でも覚えているよ、冒頭シーンを。
(とかいって、意外と改めて見てみると、記憶と異なっていることもよくあるんだよね)
ムショ帰りの男を真っ赤なスポーツカーで出迎える女。
ドアが開いてスラッと長い足がみえて・・・。
そのまま女の住む部屋へ。
男はおもむろにベッドの脇においてある人形を取り上げ暖炉に投げ捨てる。
「何するの!あなたのくれた大切な思い出のぬいぐるみなのに!」
「思い出なんて意味はない。意味があるのは今この瞬間だけだ」
表情一つ変えずに言い放つと、ガッと女を抱き寄せる。
数秒前にヒステリックになった女はそのまま抱かれてしまう。
(高校生にはこの女心はよく分からなかったよ)
さて、ようやく思い出の包み紙の登場。
この映画を見てすぐに引き出しの奥から捨てられなかった
思い出のガムの包み紙を探し出したさ。
それをぎゅっと握りつぶしてゴミ箱に放り投げてやったさ。
「思い出なんて意味はねぇ~」ってつぶやきながら。