蒸し暑くなってきたら、ビールがどんどん美味しくなるね。

梅雨はうっとうしい大嫌いな季節だったけど、
最近は朝晩の涼しさを感じるようになったよ。

真夏の熱帯夜を思うと、
ビールも美味しいし今は良い季節なのかもしれないね。


一番好きな酒はラム酒なんだよね。

それはバーで一度だけ飲んだ「ハバナクラブ」。

当時から若い女の子に人気の街だった自由が丘の駅前にあった地下のバー。

友人が以前そこでバイトをしていたというのでふらっと寄ったんだよね。

そしたらたまたま彼のバイト仲間がバーテンをやっていて、いろいろ話したんだよ。

そんな話だけで分かるもんかいと訝しく思っていたんだけど、
友人がけしかけるもんだから、バーテンに自分の好みを話したんだよ。

すると、ラム酒を薦めてくれたんだよね。

まず「レモンハート」。
そのころ良く飲んでいたバーボンとは違う甘さがとても新鮮だったよ。

次に「ハバナクラブ」を。
それを、5年、10年、15年と熟成の度合いに応じた3本を順番に。

たいして違わないだろう、違ったとしてもおいらには分からないだろうと思ってたよ。

ところが、15年ものを飲んでびっくり。

なんというまろやかさ、芳醇な甘みとコクが口の中に広がったんだよね。

うわっ、違う!
思わず声に出しちゃったよ。

まるでブランデーを甘くまろやかにさせたような飲み物に、
一目惚れ、一口惚れしちゃった。

バーテンを見ると、したり顔だったね。

よく分かったなあ、おいらの好みを。
というより新しい味を教えてくれて、今でも感謝しているよ。

でも、それからラム酒を意識するようになったんだけど、
ハバナクラブの15年ってないんだよね、どこにも。

(だいたい3年か7年ものが多いよ)

店にもインターネットにも。
だから、一度きりの至福のひとときだったんだよね。