「カブリエル?、ガブリエル?
ガブリエル?」

そう、呼んでも彼女は
きっと返事をしないだろう
本当の名前を呼ばれても、、、。
消してしまいたい過去に
つけられた名前何かいらないのよ!


「CoCo?」
「何よ?」
彼女はやっと振り向く
タバコをくわえたままで、、、、。
CoCoCHANEL
本名ガブリエル  シャネル
彼女がタバコを消す時は
次のタバコをつけるまでの
間だけだよ


彼女は聞かれたら答える事も有る
「CoCoって言う愛称は誰がつけたの?」
その質問に対して彼女は飾りを付けて
言うのよ
「父親がね、幼い頃私をそう呼んでいたのよ」
とね。
誰も傷付けない嘘だった。


いつも強気の彼女の
1番柔らかいところ、、、。
父親に捨てられ
母親にも捨てられ
孤児院で育ち17歳で追い出された。


CoCoの愛称の本当の理由は
一人酒場で歌って生活していた頃
酔った客達が歌なんて聞いてないよと
騒いでいても、歌のサビのCoCoと
言う歌詞のところにくると
皆で声を合わせて歌い出す
「CoCo🎵CoCo🎵」とね
その歌をよく歌っていたから
いつの間にかCoCoと呼ばれる
ようになった。


彼女は古いファションも
最新のファションにも
自分にはこう思うわと
ハッキリとものを言っていた。
自信にみちあふれ、富も名声も
手に入れた彼女に、、、、見えた。


しかし70を、過ぎても
全てを手に入れたように見えても
幼き頃の傷は癒えない。
歳の離れた親友に言う
「貴女に親に捨てられた辛さなんか分からないわよ」と、、、、。
確かに、本人でないと
分からないし分かろうと
努力しても想像の範囲内を越えないだろう。


シャネルが嫌いなのは
日曜日、、、。
「日曜日が嫌いなの、仕事が休みだから」
と言っては、親友を呼び出して
寂しさを、まぎらわせていた。


そんなシャネルの嫌いな
日曜日
いつものように
寂しいからと呼び出された
親友とアパートの前で別れた


それが、親友が見た最後の
シャネルの姿だった。
シャネルは1971年
嫌いな日曜日に
さっていってしまった。
もう、2度と日曜日の
こないところに。