ひとりが

感情むき出しに

叫び出し



それに刺激され

もうひとりが

怒りだし



そして

もうひとりも

感情に触れ

大声をはりあげ



大ゲンカ・・・



それぞれが

自分の感情にのっとられながら

罵倒する

あとさきなんてどこにもなく


ただただ

感情にのみこまれ続ける・・・・





その罵倒のなかに



感じた




「たすけて」



苦しくて

ことばにならない



かすかな声





そして






怒りが


憤りが


無念が



瞬時に

かわった




自分のなかにも

あなたのなかにも

同じ声がきこえる


愛おしい

抱きしめたい

その声



それを

言葉にして

伝えた

ぽろぽろ涙がながれ







なにか

ほっとしながら

安心しながら



あたたかくなった





罵倒のなかに








があった



ずっと感じていた


尊重されていない


という感覚




でも

それは




信頼




だった






三人


晴れやかな気分で

わらった


まるで

なにごともなかったように


そこには


さらにありのままのそれぞれが


夏のあつい昼下がり


よりそうように

近くにいた


こんなにも





あいしていたんだ