日本語には「恐縮」という言葉があり、日本ではよく使われる言葉だと思います。
ただ単に言い回しとして「恐縮です」と言う方もいれば、
本当に恐れ入って恐縮される方もいます。
何度もお礼を言ったり、やたらと謝ったりしてしまうことってありませんか?
後者の方は、是非、外国の方と話す時は、
なるべく楽に、恐縮しないようにしてみてください。
私はアメリカとヨーロッパに住んだことがありますが、
恐縮している人をこのかた見たことがありません。
私のドイツ人の友達は王族を前にしても恐縮はしないと思います。
上司に対しても物乞いをしている見知らぬ人に対しても同じ挨拶です。
誰に対しても、敬意を持って挨拶をし、厚意を受けた時には感謝の言葉を発し、
自分に非があれば謝罪する。それだけです。
私の友だちは、誰に対しても恐れ入る必要はどこにもない、と考えています。
誰かに対して恐れ入るということは、
その相手を対等の人間として見ていないということです。
ドイツでは、相手を見下すことも、むやみに崇めることも、
恥ずべき行為と考えられている、と私は感じます。
やたらと感謝や謙虚さを表したり、
自分に非がないのに謝ることは美徳としては見なされません。
「恐縮しないこと」と「無礼であること」は別物です。
恐縮せずとも、誰に対しても敬意と思いやりを持って、
対等な人間としてコミュニケーションを取ることは可能です。
恐縮すると以下のような不都合がうまれてしまいます:
・言動が大げさになり相手が混乱する
・相手に自分の考えが伝わりづらくなる
よって、恐縮しない方が、合理的でコミュニケーションが円滑になります。
こう言う私も、日本で育ったので、日本語で話す時、
「お偉いさん」の前では「ははあー!殿!」みたいな態度を取ってしまうこともあります笑
使う言語や相手によって言動を調整するのは必要だと思います
When in Rome, do as the Romans do.
(郷に入れば郷に従え。)