フランス政府がデジタル建設への移行計画フランス政府は、2015年から「建築におけるデジタル移行計画」(Plan Transition Numérique dans le Bâtiment:PTNB)を推進しています。
PTNBは、2022年までに公共事業及び大規模インフラストラクチャーの設計及びマネジメントでのBIM戦略の完全な普及を目的としています。
PTNBは、2015年初めに「国土一体化省」(Ministère de la Cohésion des Territoires)が建設業界の要請に応えてスタートしました。その運営委員会は、14の業界団体と関係する4省庁で構成されています。
2018年の3月には、PTNBは、KROQIと呼ばれる協働情報交換プラットフォームを立ち上げました。KROQIは、建築科学技術センター( Le Centre Scientifique et Technique du Bâtiment:CSTB)により開発されました。
KROQIは、建設分野の全ての関係者に全て無料で公開されており、建築物のライフサイクルの全ての段階でBIM適用デジタルモデルを活用して協力できるような関連するサービス環境と連携しています。
特に注目するべきことは、中小企業も含めた建設業界全体のレベルアップの観点から、KROQIがACCAソフトウェア群と一体的に利用できるようになっていることです。
ACCAソフトウェアの次のようなものがすでに廉価で利用できます。
1.Edificius (建築BIM設計)
2.Edificius LAND (造園及び外構設計).
3.EdiLus (構造計算)
4.PriMus IFC (IFCからの自動数量拾い出し)
5.usBIM.browser (デジタルモデルのナヴィゲーションに特化したオンラインブラウザー)
この中でPriMus IFCは秀逸で、LoD500のBIMモデルから自動で資材の数量を拾い出してくれるので、積算や注文確認などが極めて効率的にできるようになっています。
勿論、すべてIのソフトウェアがSO19650に適合していることは言うまでもありません。
わが国もフランスのような取り組みを国を挙げて行う必要があるのではないでしょうか。