ISO19650シリーズの各国固有事情への適応可能性が大きいことは前回に書きました。

このため、日本に実装する際には、日本固有の事情をISO19650シリーズに準拠してビジネスモデルを精査することが極めて重要です。

 

具体的には、ISO19650シリーズの適用されている海外プロジェクトについて、ISO19650 シリーズ、関連する国際規格、各国独自の規格や基準などの適用実態を調査して、①ISO19650 シリーズとして遵守していること、②関連国際規格として遵守していること、③各国独自の規格や基準及びそれらの適用方法、④プロジェクト毎の独自規格や運用方法などを整理することが焦眉の急です。

 

①と②は調べ易いと思いますが、③に対応する独自規格や基準については我が国既定の基準等との膨大な比較作業が不可避です。

 

他方、これまで述べたことは発注者の視点ですので、コントラクターの立場から観ると①~④に加えてまだまだ調査が必要な項目があるかと思います。例えば、発注者に提出するデータ以外のデータの管理方法やセキュリティ、BIMモデラ―などの要員動員方法、下請けBIM制作体制、BIMの品質確保体制などです。

 

コントラクターは、各社の特徴や事情に合せてこうした事項について準備をする必要があることは言うまでもありません。