ISO19650 シリーズは、ISO/TC59/SC13が担当している規格です。事務局は、ノルウェイの標準化機関が担当しています。日本からは、日本産業標準調査会(JISC)から委託を受けた建築・住宅国際機構(IIBH)が国内調整と海外調整を担当しています。IIBHからは、東京大学生産技術研究所の野城特任教授が参加されています。
ここで注意すべき大きなことがあります。
専門委員会であるTC59の呼称が、英語とフランス語で少々異なっているように取られるからです。英語では”Buildings and civil engineering works"なのですが、フランス語では”Bâtiments et ouvrages de génie civil"なのです。素直に日本語に翻訳すると、英語では「建築物及び土木工事」、フランス語では「建築物及び土木構造物」になり、専門員会の名称から異なっています。
ISOの公式言語は、歴史的経緯から英語、フランス語及びロシア語です。英語とフランス語は両方ともに正しいことになります。
「それがどうした?」と思われる方も、ISO19650 シリーズを理解しようとすると、ある意味で、英語版が理解しやすい文面とフランス語版が理解しやすい文面が斑状態に混在していることに閉口することになります。
次の書き込みで、もう少し具体的に説明したいと思います。