9時27分
自殺は月曜日に多いらしい。
週のはじめは大抵月曜日だし、いやなことが始まるのであれば、誰だってそれを回避したいだろう。

今日は仕事を休んだ。
8時からの直行の仕事。
車椅子に乗り、一人では何もできない女性の家に介助に行くはずだった。
何も出来ないとは、言い過ぎた。ほぼ、なにもできないと言ったほうが正確だ。
目の前のテーブルにある食事ができるし、インシュリンの注射だって打てるし、パソコンもなんとかつかえる。でもひとりではトイレにいけないし、食事のしたくもできない。ベッドに横になることもできないし、出かけることもできない。日常生活を送ることが、ひとりでは難しい。
もし地震があったとしたら逃げられないと思うと、とても心配だ。

それに引き換え私はどうだろう。
このところ動きが遅くなり、足を引きずって歩いている。
体が無意味に揺れたり、手が震える。
急にしりもちをつくように倒れる。
何か話したくても言葉が出てこない。出てくるとしても「うー」とか「んー」とかそんな返答しかできない。死にたくて仕方がない。というか死ぬほかに手はないとおもう。そのうち衝動的に死んでしまうんじゃないかと不安にもなる。自分が何をするかわからない。
でもこれは体の病気じゃない。心の病気。

心が正常になれば、元に戻る。

それなのに、私は本当に一人じゃ生活ができない人のもとへ行って仕事ができなかった。
もちろん変わりに他の職員が行く。
そうじゃなくて、私なんかよりも大変な人がいるのに、いったい何をしているんだろうと
心から自分に失望したし、こんな役に立たない人間が生きていること自体が許せない。

生きたいと願っている人、障害がある人、私なんかよりも命が必要な人がいる。
臓器移植みたいに、あげられたらいいのに。