「後退国 日本」 千枚舌の日本政府と暴力至上主義の日本社会 ~ その2 ~

 

昨日は千枚舌の日本政府を中心に考察を試みてみたが、本日は暴力至上主義の日本社会を中心に考察を展開してみようと思う。

 

東京五輪開催8日前、何処かの作曲家が生徒時代に障害を抱える同級生に対して「暴行、傷害を加えていた」ことを過去の雑誌取材で面白おかしく答えていたことに対して、突然非難の集中砲火を浴びる結果を招いたそうだ。

 

まず結論を先に述べておくと、これは犯罪であり触法行為であるということ。

幾ら「遠い過去のこと」と雖も「犯罪事実」は消えることはなく、単に「(発覚せずに起訴されなかったを含む)公訴時効を迎えてしまった事件」というだけで、過去の贖罪行為の有無や当人の制作した成果物に罪が有る無いという上辺の問題ではない。

幾度となく記載しているが「虐め」は犯罪、触法行為であり、子供だから許されるという代物でもなく、子供が行っていたのであれば親権を持つ親も同罪で連帯して刑事犯として起訴すべきだと私は強く感じている(未成年者の監督義務の不履行/放棄も罪状加算すべき 現行刑法上この2つの罪は制定されていない 罪刑法定主義である以上、現行刑法では処罰されない その事が子供間の「虐め」を助長させていると私は強く感じる)

 

知性の低い者は過去の「犯罪行為」を恰も手柄のように自慢していることに屡々出会うことがある。

暴走族に加わっていた者も然り、反社会的勢力(暴力団)構成員もまた然りだ。

 

今回の騒動であるが、東京五輪の演出チームメンバーに候補として俎上した時点で何故「身辺調査」を徹底的に行わなかったのか?

いみじくも私が嫌いな弁護士 橋下 徹氏が的を射た指摘を行っていらっしゃる。

以下、同記事を修正せず転載した記事全文である。

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『橋下徹氏、組織委員会にあきれ「ダメダメ幹部がいるとこんなダメダメ組織になる」』

2021720 1652分 サンケイスポーツ

 

20日放送のTBS系「ゴゴスマ~GOGO! Smile!~」(月~金曜後1・55)はミュージシャンの小山田圭吾(52)が学生時代の同級生らへのいじめを理由に東京五輪開会式での楽曲制作担当を辞任した問題を取り上げた。

 

小山田氏は、小学校から高校時代に障害者のクラスメートに対し、暴行や傷害ととれるいじめをしていたと1996年の音楽雑誌などで語っていた。開会式の音楽担当が発表されると、ネット上で取り上げられ、批判が沸き起こった。問題発覚後、いったん続投を決めていた大会組織委員会だったが、小山田氏の辞意を受けて、それを受理。小山田氏が手掛けた開会式冒頭の約4分間の楽曲は使用しない。

 

番組に出演した元大阪府知事で弁護士、橋下徹氏(52)は「今回のオリンピックはゴタゴタ続きですけど。そのすべての原因は、組織委員会にあるんだなと」と言い切り、「その組織の中でも一生懸命頑張っている職員がたくさんいます。この組織の問題点は、トップ、幹部がここが本当にダメダメで。ダメダメ幹部がいるとこんなダメダメ組織になるっていう、僕は本を書こうと思って」と皮肉たっぷりにコメントした。

 

続けて「これから企業経営や組織運営する人たちは、今回の組織委員会のような組織になっちゃいけませんよと。上の人たちはとにかくスケジュール通りにこなす、それしかないんですよ。小山田さんを継続した理由も『間に合わないから』と。それだけですもん。そんな理由はないですよ」とあきれた。「事前に全部審査するのは、なかなか難しい」とした上で、「音楽業界では(小山田氏のイジメは)有名な話らしいですけど、音楽業界に関係していない僕は知らなかったですし。組織委員会の(トップである)武藤(敏郎)事務総長とかが小山田さんの経歴を知るっていうのは無理ですから」と説明した。

 

しかし、問題なのは「わかってからの判断」と指摘し、「調べて、とてもじゃないけど、耐えられん」となるべきだと主張した。橋下氏は、小山田氏が「障害のある方やいじめた相手に償って、何とか乗り越えて反省したってことがあれば、頑張ってもらいたいなと思った」と明かしたが、「いきなり反省文だけをペラッと出して、武藤事務総長が反省を受けましたと」と顔をしかめた。「間に合わないから、なんとか起用し続けないといけないっていう。後付けで反省したというのが見え見えなんだよね」と憤りをあらわにした。

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転載終わり

出典元:Livedoor News https://news.livedoor.com/article/detail/20562661/

 

コトの本質は「ダメダメ幹部(上層部)が組織をダメダメ組織にしてしまっている」ということだ。

日頃から「腐りきった組織(全役所と銀行のこと)に浸かりきっていると、あっという間に自身も腐り始めてくる」ものだと言っているのだが、昨日触れたとおり東京五輪組織委員会は大会ロゴマークの盗作、森喜朗 前五輪組織委員会長の女性蔑視発言もありダメダメ組織と化して長い間、腐りきっていた死に体であったからこそ事の重大性を軽視したのだろう。

 

 

さて、本日のメインテーマである「暴力至上主義の日本社会」についての考察をより深めていこうと思う。

 

この国は太古の昔から「力でねじ伏せれば、それが正義となる」という思考と風潮があったような気がしている。

 

『勝てば官軍、負ければ賊軍』という言葉がある通り、ことの本質や正義が捻じ曲げられ明らかに間違った事実が恰も「最初から正しい事実」であったかのように扱う土壌を日頃より醸成させていないであろうか? またそれを平然と許していないであろうか?

 

昨年5月、検察庁法改正で次から次へと超法規的解釈であり得ない検察庁人事案を強行しようとした安倍晋三前総理大臣だが、東京高等検察庁検事長(検察No.2 法務省内No.)であった黒川弘務氏を検事総長以外の検察官の役職定年63歳を迎える前に閣議決定という法律を無視した「論外の外(そと)理論」で勝手に定年を延長させてしまった(検察庁法違反の触法行為)

この件の理解をもっと深めたいとお感じの読者諸兄姉に於かれては下記ホームページの弁護士による解説をご一読賜れればと思う。

検察庁法改正案、何が問題なのか? 弁護士法人 エースHP

 

 

昨日も述べたのだが、この国の高級官僚は決して自らの非を認めない『官僚根性』が根付いており、自らの失策を正当化するためにはあらゆる手段を使い恰も最初から正しかったかのように事実を都合の良いように歪曲し、他者へ脅しや目に見えない形の暴力で服従させる術を平然と使い、恰も最初から平和裏に粛々と整然と行政の執行が行われているかのように振舞ってきた。

しかし、今般コロナ禍で休業要請の協力金支払いを餌に休業させても、実際に協力金が今だ支払われていないという失態を露呈させてしまったり、五輪までに全高齢者のワクチン接種をとの大口を叩いたところで実態は五輪終了どころか年内に高齢者の接種が終わらない事態になり始めてしまったのではないか?

ワクチンが足りなくなったと今度は中小零細企業が漸く商工会議所や商工会、ロータリークラブ等の縁を使い集団接種可能な人員を確保した途端に梯子を平気で外す始末だ。

これは単なる国家による中小零細企業相手の「虐め」でしかなく、暴力行為と同意ではないか。

 

その一方で腐りきったダメダメ組織のダメダメ最高責任者(上層部)丸川珠代 五輪担当相は「虐めは何があっても許されない行為です」と恰も自分は関与していない発言を平然としているが、その「虐め」を平然と行った人物を採用した責任の所在を隠蔽・黙殺する始末だ(当事者本人だけに責任を負わせる暴力行為ではないか)

 

1987年公開の米国映画『アンタッチャブル』の中で、財務省捜査官エリオット・ネスを演じるケビン・コスナーの相棒を務めたシカゴ市警警察官ジム・マローンを演じたショーン・コネリーが「警察署/現役警察官は腐りきっている。腐っていない人材を得るには獲れ立てを取りに行くしかない。」とアンディー・ガルシア演じる警察学校に入校したての新人警察官をスカウトしに行った場面を鮮明に覚えている(台詞はいい加減な記憶からなので正確ではないことを断っておく また演者の敬称は省かせていただいたが、演者全員に対して最高の敬意を表したい)

 

腐った蜜柑の入っている蜜柑箱の中の蜜柑はあっという間に腐り広がるのは真実だ。

人間も同様だと強く感じている。

 

腐った組織に属していると自身が腐り始めていることに気が付かない。

腐った組織は自分たちの保身のためや失政を正当化するために事実を捻じ曲げ、真実を隠蔽し、他の正論を唱える者を暴力という力で鎮圧、圧制させようとする。

その代表的な事件が財務省近畿財務局職員であった故 赤木俊夫氏の自死という手段による無言の抗議ではないか。

 

横浜市神奈川区役所生活支援課で生活保護を申請に来た女性を他法他施策優先の原則を歪曲する形で伝え、申請を諦めさせようとした事件が今年2月下旬に発生した。

しかし、残念ながら当該職員は処罰されていない。

ここでも「現実は誰も責任を取らないのが上級国民、役人社会の掟」が効力を発しているとしか言いようがない。

私の身に起きた「公機関職員の不正行為※1」も全くの不問で終わってしまったようだ。

あと取れる手段は地方公共団体の財政に損害を与えたとして住民監査請求と住民訴訟で当該職員へ損害求償の民事訴訟を起こさせ、損害返還請求を求めることしか当該職員の責任追及手段は残されていない。

所轄上級庁への審査請求は棄却されたので(内容はほぼ門前払い扱い)、その上の最高上級庁への再審査請求は請求済みだ。

※1:詳しいことは『公機関所属職員の不正が明白になった 2021年1月6日ポスト分』を参照されたし。

 

役人村の結束は「役人共産主義」を根拠として、異常なまでに結束力が固い。

その際、手段を選ばないのが役人の世界であることを忘れてはいけない。

 

見えない暴力を平然と行使するのが役人の世界だということだ。

 

おわり