小説とか漫画を読んで「泣いた!」ってことはたまーにありますが、「泣く」って言ってもせいぜい涙がポロ~くらいな私。

それが、この漫画では文字通り嗚咽でしたね。

ホントここまでウッてこみあげてきたのは何年ぶりでしょう。
あまり書くともったいないので、ネタバレあり感想は下のほうに書きます。

「あらあら」に続いて「まあまあ」と続編が出た羽生山さんの「わかば荘」シリーズです。昭和臭たっぷりなアパートの住人たちの切ない恋模様を描いたものですが、実は一冊目、読んでいながらレビューしてない・・・汗

すごく良かったんだけど、それぞれのお話が短いから短編集みたいなイメージになってしまってちょっと物足りなかったのかな。

ところが、二冊目は一冊目で感じたばらばら感があの和服女装ママのお話でびしっとひとつに見事にまとまったんですよ!しかも、羽生山さんによると最初にこのママの話のプロットがあったからこのアパート住民の話を作ったそうで、それを読んだ時もうこの計算高さはニク素晴らしいと思いました。しかもこのママ・エピを最後に持ってくるっていうね・・・

っか~~~о(ж>▽<)y ☆

女装ものにはあまりピンと来なかった私ですが、こういう風にされるともうダメ。

一冊目でも謎めいてはいたけどそれ程興味を惹かれなかったママが、ママが~~~!!

いやこれ読んで一冊目を速攻で読み返したわよアタシ。うんうん、結構伏線じゃないけど、つじつまは合ってるのよね~。二度おいしい。

私のように一冊目でぴんと来なかった方もぜひ二冊目読んで欲しいです!これがあって完成するのだから。

えっと、ママの話の前に、アパートの二階の住人のお話が出てきます。ちゃんと彼らも一冊目にちらっと出てくるのよね。これ、なかなかエロいです。

シリーズとしてはこれで終わっちゃうのかな。もっともっとママの周りにいい人たちが集まってくればいいのに。増築して住人増やしても全然オッケーチョキ


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■■■ここからちょっとネタバレありの感想■■■


ママの回想シーン明けからのケンちゃんのくだりは何度読んでも泣ける!!

年の差?逆転?フケ専?母性愛?も~そういうカテゴリーふっとばすくらいの『純愛』じゃない?!

ママが聖母に見えたよ・・・

一巻を見返すと、板前さんの存在は描かれていたけど一切顔は出さないのね。ていうか二巻目でも直前まで同居してることすら明かされてなかった。まあ板さんと女将さんの恋なんてよくある話かもだけど、ああいう経緯があっての二人っていうのが泣けるねえ。

途中でそういうのは気付くんだけど、それでも男前になってがっちりママを支えるケンちゃんの頼もしさ、精悍な姿を見た時はハッとしたねえ。

いいわーいいわー。

「なんか不安にさせたろ」っていうの、今年のベスト・セリフ賞だわ☆


読了日 2015年3月2日