『君を想って海をゆく』
を見た。
恐ろしく引き込まれた。
元々フィリップ・リオレ監督の作品は好きだったし
主演のヴァンサン・ランドンが大好きだし
いい映画であろうと期待はしていたが
流石に素晴らしい。
日本で当たり前な生活をしていると、
民族問題や難民・移民に関する事など
ニュースで取り上げたって所詮は表面的な部分しか
知る事できない。
それは仕方がないけど、
一人の人にスポットを当てて詳しく知る事ができれば、
当事者の心情や希望など、痛いほど伝わると思う。
クルド人はトルコ・イラク・シリア・アルメニアの国境地帯に跨る山岳地域(クルディスタン)に暮らす独立した国を持たず、様々な形で弾圧されてきたマイノリティー民族。夢や希望を求め、密航する人も少なくない。が、ユートピアを求め旅立つ若者は、さらなる危険に身を晒すことになりかねない。現状に留まろうが新天地を追い求め旅立とうが苦難が彼らを襲ってくる。そんな世界が今現在、存在しているのだ。悲しくなる。私たちは私たちのあり方を顧みる必要があるんじゃないかな。
この映画、暗いんだ。
けれども、難民で密航者であるビラルのイギリスにいる恋人ミナを想う愛
ビラルに対するミナの愛
次第に芽生えていくビラルに対する親子愛とも言える主人公シモンの愛
シモンの離婚調停中の妻マリオンへの愛
違法と知りながらもボランティアで難民支援をするマリオンの難民への愛
クルディスタン同士の愛
そして映画の中では語られはいなかったけれど、本来そうあるべきであろう、作品を見てると感じられる人類愛
たくさんの愛に満ちたいい映画。
もちろん監督の難民に対する愛も。
この映画、移民担当大臣をも巻き込む社会問題にまでなったらしいし。
「汝の隣人を愛せよ」
悲しく皮肉なwelcome...