最強手相のはずが弱腰暮らし~せきしろ×又吉直樹「カキフライが無いなら来なかった」感想~ | oliveのドラマ帳~風に吹かれて~

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朝ドラ「スカーレット」から、連続ドラマの感想を、
ひと味加えて、自分味に料理します。
ゆるりとご試食くださいませ♪

騙されないぞ!
騙されないぞ!
心の中でつぶやくのに、「珍しい手相ですね」、最強の誘惑言葉に心がざわざわ。
手相好きな人が私に興味を持たせようとし煽る。
騙されないぞ!
騙されないぞ!
何かの勧誘の前フリなのか?
騙されないぞ!
騙されないぞ!
「これは覇王線ではないですかーー!」


「金運線と財運線が運命線に向かって伸び、三角形を作っている珍しい線で億万長者になれる相ですよ」
えっ?本当に。心の中でガッツポーズしてる私。
やる女だと思っていたのよ。
根拠もないのにやれる女だと勘違いし、いつかやる、私がやると息巻いていた日だったはずなのにーー!
なのに、なのに、何年経っても億万長者になれないんですけど~
働けど働けど我が暮らしフツー じっと覇王線見る。
億万長者風情の強気になれず、ずっーーーと弱腰で生きているからなんですか?
占いなんてと思いながらも、でも・・・もしやと信じている私の心が弱腰なんでしょうか?
弱腰女は待つことしか知らず、幸せは向こうからやってくると信じているサンタさんを待つ幼児のままなのです。
そんな気持ちを、そんな日々の暮らしの中で感じたことをつぶやいてみる。

最強手相のはずが弱腰暮らし

一行の詩から、あれこれ先が想像できる世界は楽しい。
そんな世界を紡いでる人たちがいる。


せきしろ×又吉直樹 「カキフライが無いなら来なかった

 


五七五の形式を破り自由な韻律で詠む自由律俳句を、妄想文学の鬼才せきしろと、お笑いの奇才「ピース」又吉が多数放出。「雨と冷蔵庫の音に挟まれ寝る」(せきしろ)、「転んだ彼女を見て少し嫌いになる」(又吉直樹)など、センチメンタル過剰で自意識異常な世界が広がる。500以上の句と散文、著者二人の撮影写真から構成。

面白かった。

 「まだ眠れる可能性を探している朝」
「独り暮らすの部屋に家族の音が残響する」
「醤油差しを倒すまでは幸せだった」
「ハンドを自己申告する小学生」 本文より


わかるわ~、しんみり、クスっ、爆笑にシュール。
それで?だけでは終わらない続きがある上手さ。
正面だけじゃなくて側面をぐるりと回って上からも下からも表現できるお二人に自由律俳句の面白さを教えてもらえました。

そして、「まさかジープで来るとは」にて、俵万智さんの解説で自由律俳句の奥深さを知る。

 


「 自由律ってことは、カタチが自由ってことでしょ?いいじゃん、ラクだし、堅苦しくないし」と多くの人が思うかもしれない。が、ここだけの話(ということでもないが)形は決まっていたほうが、だんぜんラクなのである。
「自由」ではなく、「自由」でありつつそこに「律」がないとダメなのだ。
お二人に共通する居心地の悪さや間の悪さ、世界から微妙にズレたものへの共感などは、有季定型とは、いかにも相性が悪い。それらを表現するために求められるのは、最大公約集的な感覚の集大成(=季語)や安定した文体(=定型)では、ないはずだ。

そんなわけで選ばれた自由律という茨の道。(本文より)

カタチが決まっていないものの難しさ。
ほら、方程式を知ってしまった私たちには、つるかめ算が難解に思えちゃったりしない?
えっ?ちょっと例えが微妙ですって(;^ω^)

自由律は難しいし(それなんだ?ではありますが)今のところは自由流に楽しみたい気持ちが勝っているので、
スーパーマーケットで買い物中に目撃したことを自由律俳句でつぶやいてみます。
「ほっぺは落ちない涙は落ちる」
「杖つきじいさんの暴走」
「クリスマスが嫉妬する正月飾り」
「うしろに並ぶ人のオーラが見える」


スーパーマーケットは面白い。
口いっぱいにお菓子を頬張りながらお母さんに叱られて泣いている子供もいれば、間寛平かよ!じいちゃんは間寛平かよ!杖が自由すぎて買い物カートをなぎ倒し我が道を進む杖つきじいちゃんの暴走は止まらない。
店頭では、まだクリスマスは終わっていないのに正月飾りも主張させるシュールな光景を横目で見つつレジへと進み、
並ぶレジ後ろから、モタモタしてんじゃないわよ!オーラを出す、遅れてブームがやってきた倖田來未風女子にビビる私。
社会の縮図はこんなところにもある。
いろんな人が買い物にやってきて、その空間で、その場に行き交う人の瞬間に立ち会える奇跡。
スーパーマーケットは想像力の宝石箱や。
想像は炭酸がきいたレモンスカッシュや。

 

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