この日は通訳案内士試験願書申込開始日。写真はもう写真屋さんで撮ってもらうのは高いのでやめてスピード写真を撮ることにする。
だが、インプラントのフィクスチャー埋入日と重なったので、また後日にしよう。
かかりつけの歯科医院へバスに乗っていく。初めての出来事に緊張でドキドキする。
診察台に横になり、ゆっくりと麻酔が入っていく。麻酔が効き、歯科医は施術に取りかかった。ドリルのような器具でガリガリと穴を開けるような音がし、ビリッと電撃が走った。次にゴンゴンと骨に響く音がする。何だかとんでもないことをしてしまったな、とやってから後悔する。
無事終わり、歯科医は痛み止めや化膿止めなどの薬を出した。もし夜中にどうしようもなく痛み出したり、具合が悪くなった時にはどうすれば良いのか、夜間診療所の連絡先を教えてくれと訴えるが、「ウチが空いている時間にウチに来て下さい」と言い張るので、「でも夜中、やっていないでしょう!」と夜間診療所の連絡先を教えてもらった。なぜ教えたがらないのか不思議だった。
バスで帰宅し、疲れたので横になり、深い眠りに落ちた。3時間ほど眠ってしまったらしい。目覚めると、麻酔が切れず、唇がたらこになり、下唇から顎にかけて、分厚いマットがのっているような気持ち悪い感覚が残り、歯茎を押さえられているような圧迫感を感じた。慌てて、歯科クリニックに連絡すると、施術した歯科医は面倒くさそうに、「今から来て下さい」という。電車やバスで行くのはしんどかったので、自分で車を運転して行く。
歯科医は麻痺の起こった範囲を測定した。下唇真ん中から右下唇から顎にかけての扇状部分が感覚がない。ヤバそうな顔に、「どうしたらいいですか? 一体、どうしたのですか?」と尋ねても、しばらく様子を見ましょうの一点張りだ。今まで歯を削ったり、抜いたりするときに麻酔をしても切れないような感覚はなかった。このままの状態がずっと続くと思うと不安で不安でたまらなかった。
今日は奇しくも通訳案内士試験願書受付日。何だか因縁を感じる。