マンゴー(仮名)に新形式の通訳案内士試験に合格された男性のM先生が入っていた。ラッキー!! 早速レッスンをお願いする。私より10歳ほど年上だが、M先生は私のことを自分と同い年くらいだと思ったようだった。勉強疲れで老け込んだのかな!? ショック~(;;)

長い間外国で生活していたこともあり、英語が堪能な先生だった。具体的にどんな問題だったか忘れたが、スピーチのお題には元寇とかいかにも出そうな問題が出た。歴史は縄文から昭和まで一通り言えるように覚えていたので、スラスラスピーチすると、「すごいね。なんで落ちたの?」と言われた。

通訳の問題は自分ではメモ取りが十分ではないなと感じていたが、訳を聞き、「速記習ったの?」と先生は尋ねる。速記は習っていない。書くスピードが前より上がったのだろう。だが、訳すとなるとどうしてもモタモタし、「語尾が伸びている。どちらかというと英語は語尾を伸ばさない方が文章が引き締まった印象を与える」と言われ、初めての指摘にハッとする。

M先生は研修で同じ年に合格した仲間たちと一緒に通訳の練習をされているそうだが、みんな私と同じくらいのレベルだという。だから安心したら良いよと。本当に優しい先生だ。

「あーあ、M先生が審査官だったらいいのにな~。関西まで来て下さいよ~」というと、もし自分が審査官だったら、ひまわりさん(私)の顔を見るなり、合格!と言ってくれて、嬉しかった。

実際にガイドとしても稼働されているので、こんなところをガイドしてねなどと話をしてくださったりもした。

自分は本当に合格への執念がすごいなと思うのは、「私、審査官の役をして問題を出しますので、受験生としてお答えして頂けないでしょうか。どんなスピーチや通訳をされるのか聞いてみたいので」と言い、お世話になっているにもかかわらず、飛び切り難しい問題を用意する。スピーチは「軍師、剣玉、ししおどし」と2015年の問題の中でも最もスピーチしづらいものを選んだ。

「難しいですね~」と冷や汗タラタラながらも訳したり、スピーチする先生。難しい問題が出ても、どのように切り抜けるかを見たかったのだ。

そんな意地悪なリクエストをレッスンに入れながらも、M先生は少しもわたしのことを恨まなかった。お人柄の良い方やな~。そして自分ではフツーに話していることがなぜかウケて、アハハハと笑われることが多かった。

本当に楽しくて、充実したレッスンでした。

M先生、ありがとうございました。