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まはろかなぁ~日記 the waking dream diary

日々身の回りに起こるありきたりの出来事を、徒然なるがままに書いております。日記の中に妄想が入る事が多々ありますが、特に害はございませんので、ご了承下さい。

大空のサムライ(下) 還らざる零戦隊 (講談社プラスアルファ文庫)/講談社

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零戦パイロットとして、第二次世界大戦で数々の空戦を生き抜いた著者の実話。





戦争の是非善悪は別として、この著者は戦闘機乗りとして日夜血のにじむような努力をしてきました。




そんな著者は、敵と渡り合う苦しさよりも、自分に打ち勝つ事のほうがずっと苦しかったと言っています。





僕は、著者があとがきで、





「普通の人間が生まれてから死ぬまでの期間に、持って生まれた能力の何パーセント位を使って、この世を去っていくのだろうか。恐らく30%位ではないだろうか-」





と書いてあるのを読んで、恐らく自分は10%前後、息子にいたっては5%未満ではないかという推測に行きつきました。






敵もいない整備された道路で、車をぶつけまくる息子。






もし息子がパイロットだったら、離陸する前に墜落してしまうのではないでしょうか・・・






そんな事を考えたとき、僕は消費税程度の能力しか使わずに生きて行ける今の平和な世の中に感謝せずにはいられませんでした。






この著者は自ら志願してパイロットになりましたが、この物語は決して戦争を賛美するものではなく、また武勇伝や自慢話でもありません。ただそこには、著者が経験したことが生生しく描かれていて、時には目を覆いたくなるシーンが何度も出てきました。







僕は娘が原チャリでフラフラ走っていても撃ち落とされない、息子が安心して電柱に愛車をぶつけられる今の平和な時代の背景にはこうした時代があったこと、そしてこうした時代を生きた人達が自分達の命と引き換えに残して行ってくれた平和という宝物を、今を生きる僕達がしっかり守って後世に残して行かなきゃいけないんだなぁと思いました。
自称プロドライバーの息子が物損事故を起こしました。






駐車場から自分の車を出そうとしたところ、ハンドルを切り過ぎて隣の車にぶつけたそうです。






相当な熟練ドライバーでしか起こしえない、極めてイージーなミスを犯して事故った息子。






そんな息子の事故に対する自動車保険請求書が届きました。






請求書に事故の状況を詳しく記入する欄があったため、昨日の夕飯も思い出せない息子に、一週間以上前に自らが犯した過ちの記憶がまだあるのか確認したところ、「あの時の事は、今でも鮮明に覚えている。」との返事だったため、息子にその欄を記入しておくよう指示しました。






会社から帰って、息子の机に置いてあった請求書を確認すると、そこには確かに息子の字で、







「出ようとしたら切り過ぎてぶつかった。」






と、これ以上省略しようのない、簡潔極まりない一言が記入されていました。






「事故の状況を詳しく説明して下さい」という問いに対して、状況を出来るだけ克明に思い出し、熟考に熟考を重ね、精一杯丁寧に説明しようとした息子が出した答え・・・






「出ようとしたら切り過ぎてぶつかった。」







そこには、何にぶつかったのかも、どこでぶつかったのかも一切触れられていませんでした。







いつ、どこで、なにに、どうやって・・・状況を説明する時に必要な5W1Hを完全に無視した息子。








そう、息子はあえてそれらの要素を伏せることによって、「ぶつかった」という事実を強烈に浮かび上がらせたかったのです!







果たしてそんな息子の気持ちは、保険屋さんに伝わるのか・・・







僕はこの封書を開ける保険屋さんが、大きく取られた欄を殆どを余白のまま残し、一言に全ての思いをぶつけた息子の気持ちを察してくれる、わびさびのある人であることを祈りながら、そっと封書を閉じたのでした。
昨日、ちび黒オバサンが完全なる自分の不注意から、わき腹をドアノブに強打させました。








かなりいい感じでドアノブにぶつかったちび黒オバサン。







僕は、思わずガッツポーズしてしまったコブシを背中に回しながら、その場にうずくまるちび黒オバサンを固唾を飲んで見守りました。







ちび黒オバサンは、予想より長い時間うずくまっていました。






ひょっとして致命傷になったんじゃ・・・







これ以上苦しむようなら、介錯していっそ楽に・・・






僕は期待と興奮に胸を膨らませながら、出来るだけトーンを下げて「大丈夫!?」と聞いてみました。







するとちび黒オバサンは、明らかに怒りに満ちた声で「うっ~」と唸り返しました。






「マズイ!殺(ヤ)・ラ・レ・ル!!」






僕は、この家で暮らす唯一の草食動物としての本能から、一刻も早くここから逃げなけらばならないことを悟りました。







ゆっくりと背を向け、現場をあとにしようとする僕に浴びせられた一言。







「お前のせいだ!!」







指一本ドアに触れず、ただその場に居合わせ、いたわりの声までかけた僕に平気で罪をきせるちび黒オバサン。







この日から僕の、いつか娑婆に出るため夜な夜な鉄格子を削る囚人がごとく、台所に行くたびにさりげなくドアノブを削る「ちび黒ハント10年計画」がスタートしたのでした。