病院に行きました。
朝の通勤時間帯は過ぎていたのですが、道路はひどい混雑でした。
具合が悪いので、抜け道を探すのはあきらめ交通の流れに身を任せていると、道脇に「クリエイティブ ヘアー」というサブタイトルのついた床屋さんがありました。
中では、ハゲたオジサンが女の人の髪を切っていました。
自分の頭は、もうどうやってもクリエイティブには出来ないオジサン。
お客さんに思いの丈をぶつけているのでしょうか?
ふと、「お客さんはオジサンの事を信頼しているのかな!?」と思いました。
ハゲたオジサンにいくらヘアースタイルの事言われたって、説得力がないような気がしたのです。
何言われたって、「あんたハゲてんじゃん!!」って言われればそれまで...
いくら一生懸命
「今年の流行のヘアースタイルは何々です。」とか、
「私もそうですけど、あなたのような面長の顔の人には何々ヘアーが似合いますよ!!」って言われても、オジサンは毎年ハゲているし、面長だろうが丸顔だろうがオジサンの出来る髪型はハゲしかないのです。
「床屋じゃなくて良かった。」
そう思いました。
床屋じゃなければ、ハゲたってどうにか生きていける!!
でも床屋がハゲちゃ...
そこまで思いを巡らせた時に、他人と自分を比較している自分に気づきました。
人は人、自分は自分なのに、他人と自分を比較してくだらない優越感に浸ってしまった僕。
その後、病院に着くまでの道中ずっと反省していました。
心の中でオジサンに100回謝りました。
きっと僕のウィルス性胃腸炎は、僕の心も蝕んでしまったのです。
いつか元気になったら、あの床屋に行ってみようと思います。
あの床屋に行って、あのハゲたおやじに、
「あんたみたいなハゲに出来る髪型はねぇ!!」と怒鳴られて来ようと思います。
それが僕に出来るせめてもの罪滅ぼしなのですから。