ニートの恋 エピソードゼロ 2 | ★ONSEN★の徒然!!サブカルチャー中毒!ブログ★

ニートの恋 エピソードゼロ 2

私は仕事が好きだった。やりがいも感じていたし、認められるのは嬉しかった。
それなのに。

ただひとりの男によって

自分の軸が
ぶれていき

流されて

それでそのまま

感情に飲まれて
消えてしまう。

私はそんな事を繰り返すたびに

自分の存在意義を
見失っていった。

仕事が手につかなくなったのも、
彼のせいじゃない。
体を壊したのも
彼のせいじゃない。

全て自分の
女としての自分の甘さと

自分の軸の硬さを
過信していた事が

原因だ。

甘く切ない言葉が鎖となり楔となり
私は彼から逃げられない。

嘘だと分かっていても
拒めない。

体を許せば
傷つくだけ。

繰り返し繰り返し。もう何度目だろうか。分からない。

そして。
私の脳みそは、どうやら、その繰り返し起こる事態を処理するだけの
図々しさを持っていなかったらしい。


気がつけば
辞表を書いていた。

自らの社会における「肩書き」を捨てる決意をした。

男ひとりに振り回される

自分の存在意義なんて

この世界には無いと
ただただ思ったからだ。

辞表を提出した日。
空は泣いていた。
私も
泣いていた。


★解説★
ニートになる前のこと。
どうやら、彼女は仕事で、若くしてそれなりの肩書きと実績を持っていたようっすねー