7500万年前の北アメリカ大陸。


ここでは恐竜の角竜やハドロサウルス類などの急速な多様性が見られた。


しかし
恐竜が絶滅する6500万年前までに
その種の多様性は徐々に減少傾向にあったという。



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恐竜の角竜に関しては
7500万年前あたり地層から、
スティラコサウルス セントロサウルス カスモサウルス など
実に様々な種の角竜が発見されているわけだが、


6500万年前にもなると、
よく知られているものは
トリケラトプス くらいに
なってしまっているのだ。


このような恐竜の種の減少について
今まで「環境の悪化によるもの」という説しか唱えられなかったが・・・。


当時の北アメリカ大陸の地質変動により
恐竜の多様性を変化させたという研究は発表されたという!


そのシナリオとは・・・!


白亜紀前期~中期にかけて北アメリカ大陸西部に
セヴィール山脈という山脈が形成され、
それとは対照にその東側の地は沈降し、海が入り込んだ。
これが、北アメリカ大陸を東西で分断し、メキシコ湾から北極海をつなぐ
「白亜紀海路」だ!


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東西に分断された北アメリカ大陸は
西側を「ララミディア大陸」、東側を「アパラチア大陸」
呼ばれている。


恐竜たちの主な生息地はララミディア大陸であるが、
セヴィール山脈の険しい山岳地帯と
東側は白亜紀海路によって隔てられ、
恐竜たちは広い範囲を移動することはできなくなり、
各々の地域で留まり、独自の進化をすることになった。


これが結果、北アメリカ大陸で種の多様性を促せたというわけだ。


しかし、その後。


セヴィール山脈の東側で新たな造山運動が起こる。
これが現在のロッキー山脈である。


この造山運動により、
セヴィール山脈の東側にあった白亜紀海路の海底は押し上がり、
その海は消失することになる。



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それによって恐竜たちは北アメリカ大陸を広い範囲で移動できるようになって、
たくさんの種類の恐竜たちは交流することとなり、
独自性が失われ、種の多様性は減少していったという。