俗に「海のギャング」と呼ばれ、恐れられているものがいる・・・。
いわゆる、海洋生態系における頂点捕食者である。
哺乳類クジラ類のシャチがその座についたのは新しいことだが
軟骨魚類のサメは太古から頂点捕食者として海洋で君臨し続けた
ことは良く知られている。
しかし、そんなサメに匹敵するほどの大きさとパワーをもち
そして、その貪欲なハンターが
硬骨魚から輩出されていたことは知られていない・・・。
その硬骨魚とはコイツだ!
クシファクティヌス
属名(Xiphactinus )
白亜紀の1億1200万年~7000万年前に生息したニシンの仲間。
全長は大きいものでは、なんと6m越えまで成長していたという!
化石はアメリカ合衆国のカンサス州やネブラスカ州で多数発見されているが、
化石標本のなかには
このクシファクティヌスが貪欲な捕食者であったことが伺えるもの
いくつかあるという!
その化石の胃の内容物には2mの同じくニシン目のギリクスと
呼ばれる巨大魚が含まれているのだ!
そのような化石がいくつか発見されているということは
2mの獲物を常食にしていたということになる。
クシファクティヌスの化石はアメリカの内陸部に発見されているが
北米大陸は大半が海の底であったらしい。
メキシコ湾から北極海まで北米大陸を東西に分断する
幅500km~1500kmの「白亜紀海路」が存在し、
クシファクティヌスはその浅海で頂点捕食者として
君臨していたようだ。
この北米大陸に海があった証拠として
おそらく、クシファクティヌスは2mの巨大魚のほかにも
小型なモササウルス類なども餌食にしていたに違いない。