北極圏に住む動物たち
ホッキョクグマ
に
白い体毛に覆われている。
北極圏という広大な白銀世界では
白い動物は目立たぬ存在となり、
獲物に気付かれることなく、狩りの成功率を高める。
ホッキョクグマは黒い鼻に雪をつけたり
前足で隠したりするなど、徹底して白銀世界に溶け込もうとするほどだ!
逆に天敵から気付かれることなく、難を凌ぐこともできる。
覆われているのはそのためだろう。
つまり
白銀世界では白くなければ生き残れない
というわけだ。
しかし
そんな白い動物たち。
森林という場所では状況が一転する。
明らかに白は目立つのだ。
森林で白い体毛に覆われた動物はほぼ皆無に等しい
生き残る上でかなり不利というわけだ。
しかしそんな状況下でも
地域によっては白い動物は存在するようだ。
「白いヒグマ」証拠とらえた 国後島で撮影成功 (朝日新聞2009年10月31日)
http://www.asahi.com/national/update/1030/HOK200910290004.html
北方領土の国後島北部、無人カメラで白いヒグマの撮影に成功したとのこと。
そして、目視で別の白いヒグマも確認した。
国後島では300頭のヒグマが生息していると推定されており、
そのうちの1割は白いヒグマが生息しているのではないかという話だ。
世界で白いヒグマが生息しているのは国後島と択捉島だけであり、
この両島にだけ白いヒグマがいるのは天敵のオオカミが生息していない
ためだとか。
白いクマが多く生息している場所でよく知られているのは
カナダ西海岸にあるグリブル島などだ。
そのクマとはアメリカグマ 。
ほとんどの個体が黒い体毛をもつため
クロクマと呼ばれるが、まれに白い個体も生まれたりする。
天敵はひと回り大きなヒグマであり、
ヒグマが足を踏み入れないグリブル島では
4頭のうち1頭の割合で白いクロクマが生息しているのだという。
なので親が黒色で子供が白色というオセロ親子なんて
ものもよく見られるらしい。
その昔、
4000万年前の南極の氷床の成長により
世界寒冷化が始まり、
300万年前~1万年前に北米大陸やヨーロッパを
覆い尽くすほどの氷床が発達し氷河期が訪れた・・・。
突如と生まれる白い動物たちは
氷河期を生き抜いた動物たちの遺伝子を
脈々と受け継いだ結果なのかもしれない。
ちなみにこれら白い動物たちは
メラニン生成に係わる遺伝子の欠損により、
白くなったアルビノとは異なることを付け加えておく。