シノサウロプテリクス から初めて「羽毛」化石が発見され、
マジュンガトルス から鳥類の独特の器官である「気嚢」の
痕跡が発見され・・・。
相次ぐ恐竜と鳥類の様々な共通点。
恐竜は鳥類に進化したという説は
誰もが疑う余地のない絶大な支持を得ている!
しかし!
「恐竜から鳥類に進化」を否定できる材料が
少なからずあるのだという!
まずは
鳥類が派生した恐竜・獣脚類の前脚の指。
獣脚類は進化するにつれて、前脚の指の数を減らしていった。
もっとも原始的な獣脚類「ヘレラサウルス
」の指を見てみると
薬指にあたる第4指と小指にあたる第5指が退化傾向にあることが伺える
この流れからいくと
最終的な鳥類は第1指(親指)・第2指(人差し指)・第3指(中指)
が残る3本指ということになる。
しかしである!
鳥類の胚の発生過程では
第1指(親指)と第5指(小指)が消失していくことが
観測されている!
つまり、
鳥類の指は恐竜と同じ「第1、2、3指」ではなく
「第2、3、4指」の3本指ということになる!
これが恐竜と鳥類とでは手指の構造が違い、
「鳥類は恐竜の祖先ではない」という根拠のひとつとなっているわけだ。
しかし!
そんな中で、
「鳥類は恐竜の祖先ではない」という根拠を退ける
恐竜化石の発見がされたという!
朝日新聞2009年6月18日
http://www.asahi.com/science/update/0618/TKY200906170354.html
その恐竜とはこいつだ!
リムサウルス 学名(Limusaurus inextricabilis )
中国西部、ジュラ紀後期の1億6000万年前の地層から化石が
発見されたという新種のケラトサウルス 類だ!
肉食恐竜がほとんどの獣脚類でありながら
歯をもっておらず、珍しい植物食の恐竜だ。
同じ仲間である肉食恐竜ケラトサウルスは体の大きさの割りに
巨大な歯をもち、
それとはまったく180度違う恐竜で、けっこう変り種の恐竜だ!
それはさておき、
リムサウルスの前脚の指に注目だ!
なんと第1指が退化傾向を示しているのだ!
この第1指を除けば、第2、3、4指が残るということになり、
鳥類と同じなのである。
恐竜・獣脚類の3本指が第2~4指だったことを示す
初めての発見である。
しかし、ヘレラサウルスなどは第4、5指が退化傾向を示しているわけで
恐竜の指の退化の過程はいろいろと複雑なようだ。