大陸移動により
海が消えては、新たな山が生まれる・・・。
このような変化は
生物の絶滅に追いやり、また革命的な進化を促した。
古生代前半(カンブリア紀、オルドビス紀、シルル紀、デボン紀)
に世界に「カレドニア造山運動」という大規模な造山運動があったという。
現在の北米のアパラチア山脈、北ヨーロッパのスカンジナビア山脈など
カレドニア造山運動によって形成された山脈だ。
ずいぶん大昔にできた山脈なので、長きに渡って侵食がすすみ
今ではなだらかな低い山脈である。
しかし、
この山脈たちができたころは高さ8000m級を超える一つの巨大山脈、
「カレドニア山脈」だったという!
そして
それは生物を新天地に導くほどの影響力があったという!
まずはカレドニア山脈はどのように形成されたのか!
オルドビス紀(4億9000万年~4億4300万年前)
現在の北米やグリーンランドにあたる「ローレンシア大陸」と
北ヨーロッパにあたる「バルチカ大陸」のあいだに
イアペタス海(古大西洋)という浅い海が広がっており、
三葉虫や魚類、節足動物などが豊かに暮らしていた。
シルル紀(4億4300万年~4億1700万年前)
ローレンシア大陸とバルチカ大陸が衝突する!
そのあいだにあったイアペタス海は消滅。
そこにいた海の生物たちの生活の場が失ったのはいうまでもない。
生存競争が激化し、絶滅していった生物もたくさんいたことだろう。
デボン紀(4億1700万年~3億5400万年前)
大陸同士が衝突した境目は盛り上がり、
新しく形成されたユーラメリカ大陸(北米大陸+ヨーロッパ)を
南北に走るカレドニア山脈がついに姿を現したのだ!
高さ8000mを越えるカレドニア山脈は
雲の流れをせきとめ、その麓に大量の雨を降らした。
大量の雨は河川となり、海へと流れるようになった。
今まで荒涼とした大地に淡水域という新たな世界が生まれたのだ!
豊かな大浅海「イアペタス海」が消滅し、
生活の場を失った生物たちが、この新天地に続々と進出していったのだ!
川辺で繁栄し、この世界に初めて森林が形成された。
森林の下は安定した環境をつくり、あらゆる生物に大陸進出を活発にさせたことだろう!
魚がヒレから足に変化させ、陸上を歩き始めたのもこの頃である。
カレドニア大山脈形成がきっかけで
生物たちが大陸に初めて進出し、そして初めて森ができ、
陸を歩く動物まで現れた・・・。
まさに生物史に大革命をもたらしたカレドニア大山脈は
かなりの偉大なる山脈だったにちがいない!
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後に似たようなこと。
5000万年前
ユーラシア大陸とインド亜大陸が衝突し、
そのあいだにあったテチス海(古地中海)が消滅。
そこにはヒマラヤ山脈が形成され、
陸から海へ生活の場を変えた哺乳類、クジラが誕生している。
「クジラ偶蹄類爆発」
http://ameblo.jp/oldworld/entry-10267538645.html