ラッコ  学名(Enhydra lutris 

ラッコ

海を生活の場とした変り種のイタチだ。
寝るときも出産のときも子育ても
海の上というモノホンの海獣!



■石で貝を割るラッコ■

腹の上で貝を割るしぐさでおなじみのラッコ

霊長類を除いては哺乳動物で唯一、道具を使う珍しい獣なわけだが、


イメージ的に
石を手に持ち、お腹の上に置いた貝を割ると
思われがちだが、

ラッコの貝の割り方に対する誤解


実は
貝を手に持ち、お腹の上に置いた石を
叩き台にして貝を割るのだという


そして
貝を割る石は気に入ったものをずっと使うのだという
いわゆる「マイストーン」だ!


ラッコのポケット

脇の下には皮膚のたるみがあり
それがポケットの役割になり
石を使わないときはそこにしまうのだという
また貝を割る時は
脇の下のポケットからその石を取り出すのだ。


■ラッコの毛皮■

アシカやアザラシ、クジラなど海生哺乳類は
分厚い皮下脂肪をつけることによって
海中で体温を奪われることを防いでいる


しかし


ラッコは凍えるような冷たい海に住んでいるにもかかわらず
分厚い皮下脂肪がほとんどない・・・。


そのかわりに
ラッコはとてつもない体毛密度で保温力を上げ
冷たい海で順応しているのだという!


ひとつの毛穴にはなんと70~80本もの毛が生えているとか!
その毛の密度は
わずか1c㎡で10万本もの毛が所狭しと生えているのだ!
体全体では8億本



世界一毛深い動物といっていいだろう。
(ちなみに人間の頭髪は10万本)

ラッコの毛

そして毛は2種類。2つの層に分かれており
体を保護する長く太い上毛
ふわふわとした下毛。

その間に「空気の層」ができ、
直接、体が海水に触れることなく
冷たい海に浸かっていても平気でいられるわけだ!

しかも空気を含んだそれらの毛は
浮き輪代わりになるというオマケつきだ!

まさに水中専用毛皮なのだ!


そんな防寒防水などなど優れものの毛皮。

毛の状態を最良に維持するため
グルーミング(毛づくろい)によるメンテナンスは

欠かせない。

毛並みを整え冷たい海水が毛に染み込まないように
しているのだ!

これを怠ると命につながる事態に陥るという!


しかし


1989年アラスカの海でラッコたちに危機が襲う!


超大型タンカー「エクソン・バルディス号」が座礁。
実に27万バレル(1バレル=159リットル)もの
原油が流失するという事故が起こった!
油まみれの海。
ラッコの命ともいえる毛も油まみれとなり・・・。


オイルまみれのラッコ

防寒効果を失い凍死するラッコ。


毛の間にあった空気を失うことによって浮力減少し、
溺死するラッコ。


この事故によって

実に6000頭のラッコが犠牲になったという。