平原を群れで駆け抜ける
ほっそりとした体形の恐竜。


「オルニトミモサウルス類」


オルニトミムス

その姿から「ダチョウ恐竜」とも呼ばれている。


その長い首を高く上げて視野を大幅に広げ
視力の良いその大きな目で
遠くの敵をいち早く察知。

高速疾走に向いたその脚で
時速70kmもの猛スピードを出し
すたこらと逃げたという!


追われるダチョウ恐竜

彼らは
ほとんどが肉食恐竜である獣脚類の仲間でありながら、

植物や昆虫などを食べるおとなしい恐竜で
平原を敵から
ひたすら走って逃げる
生活を送っていた弱者だった。


しかし!


モンゴルで発見された
骨の構造からダチョウ恐竜の仲間と思われる
腕のみの化石・・・。

それは

「恐ろしい手」と名づけられた


ディノケイルス  学名(Deinocheirus mirificus )


恐ろしい手

(ディノケイルスの腕(前足)の骨の大きさ)

ダチョウ恐竜の体長は2~3m程度がほとんどだが、
ディノケイルスは発見された腕だけで
長さ240cmもあり
強力な鉤爪は25cmもあったのだとか!


ダチョウ恐竜のものとしては

異様にデカいのだ!


ディノケイルスの大きさ

そしてダチョウ恐竜の体形をもとに
ディノケイルスの体長を割り出すと
なんと12mもの巨体にもなるのだという!

そして体重は推定値9トンという

とんでもない数値もたたき出している!


横暴な肉食恐竜もここまでか

逃げるばかりのダチョウ恐竜のなかでも
ディノケイルスはとりわけ特別な存在で、

もしかして

モンゴルのティラノサウルスと呼ばれる
タルボサウルス あたりの
大型肉食恐竜と互角にわたりあえたかもしれない!


しかし
今だ腕の化石しか知られておらず
やはり全体像は謎のままだ!


あのダチョウ恐竜にそのような巨体なものが
いるとは、にわかに信じられず、
もし、あの巨体でダチョウ恐竜のように疾走でも
するとなれば、間違いなく史上最速といえよう!

なので、

体は小さく、腕だけが極端に大きい
恐竜だという意見もあるようだ。


腕が異様にデカかったとするディノケイルス

全体像は謎のベールに包まれており
ディノケイルスが

いったい何者なのか?

どんな生態だったのか?


はっきりと語る者はいない・・・。