北極圏では他の地域に比べて
温暖化が2倍の速度で進行しているという・・・。
通常、北極では氷原が膨大の量の日光を反射している
しかし温暖化で氷原の面積が減少した今、
色の濃い海や地面が露出、日光の熱が吸収される割合が増え
ますます氷が解けるという悪循環を生み出しているのだという!
その北極圏で食物連鎖の頂点に立つ肉食獣
ホッキョクグマ 学名(Ursus maritimus )
ホッキョクグマの主食はアザラシであり、
その狩場はもっぱら海の上に張った氷の上で行われる。
氷にあいた穴に息継ぎのためにアザラシが
顔を出す瞬間を狙って捕食するのだ!
そんな食糧確保の季節は「冬」
ヒグマなどは食料確保が見込めない冬は
「冬ごもり」をして、やり過ごすが、
ホッキョクグマは逆に冬こそが食糧確保の稼ぎ時なのだ!
海の上が凍らない夏は何も食べずに
海の上が氷原で覆う季節まで待ち続けるそうだ!
ということは・・・
温暖化の影響で海の上に氷が張る季節が短くなると
ホッキョクグマの狩りの機会が減り、エサの確保が困難になることは
言うまでもない!
それほどまでに氷の世界に依存するホッキョクグマにとって
この温暖化というのはかなり深刻な問題なのだ!
解析によると温暖化の進行で
今世紀半ばの夏にはホッキョクグマの生息に適した
場所が42%も失ったしまい
その影響でホッキョクグマの生息数は
3分の1にも減少するという予測も発表されたとか!
そして
ホッキョクグマの存在を脅かす新たな問題が・・・。
北極圏の南・・・
カナダ西部に生息するグリズリー(ヒグマ)
グリズリー 学名(Ursus arctos horribilis )
海上の氷原を失い、陸に上がるホッキョクグマ
ホッキョクグマとグリズリーは
別々の場所で生息し、住み分けていたのだが・・・
この温暖化によって両者の生息域はダブるようになった!
そして
カナダ北部、ノースウェスト準州バンクス島で
ホッキョクグマとグリズリーの交配種(ハイブリット)
が確認された!
飼育下でホッキョクグマとグリズリーの間に子供が
生まれ、その子供にも繁殖能力があることが確認されているが、
野生種の交配種は初めてだという。
白い体毛の生えたそのハイブリットは
一見、ホッキョクグマのように見えるが
盛り上がった肩、
土を掘るための長い爪という
グリズリー(ヒグマ)の特徴も備えているという!
今もなお進む北極の温暖化。
30年前は北極圏の島々にグリズリーなど
いなかったが、今はバンクス島やビクトリア島
といった北極圏の島々にその姿が確認されている。
そして
温暖化による氷の氷解によって
追い詰められるホッキョクグマ。
その状況下で生まれたハイブリット・・・。
近い将来、純粋なホッキョクグマの姿は
見られなくなるかもしれない。
You tube
宇宙船地球号の動画(父グリズリー×母ホッキョクグマのハイブリット)
↓
http://jp.youtube.com/watch?v=DdqPnx3gaJ4
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