生命の誕生は今から35億年前。


その時代からおよそ30億年後の
5億4000万年前のカンブリア紀
生物史上最大の革命が起きたという!


突如と生物の種が爆発的に多様する
「カンブリア爆発」だ!


その前にカンブリア爆発が起こる前の時代。
およそ6億年前の「エディアカラ紀」
エディアカラ紀の生物

この時代の生物をエディアカラ生物群と呼ぶ。
動きがあるのかないのかわからないぐらい
かなりスローモー。
海水中の有機物を濾しとって食べるといった生物が大半で
柔らか生物ばかりだった。
現在の動物相に見られる弱肉強食とは無縁な
のほほんな生物の世界である。


しかし!


カンブリア紀という時代に入り、
エディアカラ紀の動物とは
明らかに異なったタイプの動物たちが溢れ出す!

カンブリア紀の動物

カタいヤツ!
トゲトゲしいヤツ!
脚やヒレで機動性を持ったヤツ!


明らかに弱肉強食を生き抜くための
戦闘タイプ的な生物ばかりなのである!

そして何よりも
この時代は


「眼をもつ生物」が初めて現れた時代である!


1998年、このことに注目したアンドリュー・パーカー博士は
「カンブリア爆発の原因として
三葉虫をはじめ、眼をもつ生物が現れ眼をもってない生物に対して有利になり
その捕食に対抗するため多くの生物が硬組織を獲得していった」
という
「光スイッチ説」を提唱したという!



眼の誕生こと生物の革新

この眼という索敵能力こと「生命の革新」・・・

眼をもつことによって積極的に獲物を追い、

追い追われる関係が生まれ、
ニュータイプな生物が爆発的に増えたのだ!

齧られた三葉虫の化石

当時は数cmほどの生物が大半だが、
60cm以上という圧倒的に巨大なアノマロカリス という
ぶっちぎりの強力な捕食者も現れ、

熾烈な弱肉強食の展開されたのである!


熾烈な弱肉強食


また眼をもった捕食者に対し
硬い殻だけで防御するだけでなく
トゲなどで武装し
「こっちに来るとケガするぞ」とばかりに
視覚的メッセージを送るものまで現れた!
「装飾は武装なり」というように
眼の持つ捕食者に対して有効な防御法だ!


ウィワクシア

ウィワクシア はトゲを持つばかりでなく、構造色で

七色に反射し、眼を持つ捕食者に対し警告し身を守ったかもしれない。

このようにして生物は爆発的に多様化していったのだ!


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