「指輪物語」などファンタジーな世界に登場する
ホビット(こびと)
2003年、フロレス島のリアンブアの洞窟。
オーストラリアとインドネシアの合同調査チームが
成人でありながら4歳児並の身長100cmという
人類の骨7体分が石器なども合わせて発見した!
1万8000年前に生存していたと見られる
「ホビット」と名づけられた
矮小なこの人類が「フロレス原人」だ!
フロレス原人
学名(Homo floresiensis )
そう、ホビットは確かに実在したのだ!
彼らホビットと呼ばれるフロレス原人は
われわれと同じホモサピエンスなのか、
それとも別の人類なのか・・・。
今も絶え間なく、そして熱く論争が続いているという!
■ジャワ原人から進化した異人類■
発見チームは
ジャワ原人
などのホモ・エレクタス(Homo erectus)から
進化し100万年近く前からフロレス島にたどり着いた
我々ホモ・サピエンスとは別の人類であると主張しているのだという!
フロレス原人の脳はチンパンジー並みと小さいが、
大きな脳をもつホモ・サピエンスに引けをとらない知能をもっていたという!
槍や石器などの道具を造り、ステゴドン
というゾウの仲間を狩るほどの
チームワーク抜群の狩人だった!
この1万8000年前というごく最近まで生存しており
フロレス原人はわれわれホモ・サピエンスと
共存した時代があったわけだが、
このフロレス原人がわれわれホモ・サピエンスとは
違う異人類であることに
異議を唱えるものも少なくない!
■フローレス原人はピグミー?■
現在でも熱帯雨林の奥地でひっそり
「ピグミー」と呼ばれる小人は住んでいるという!
ピグミーとは
われわれ同じホモ・サピエンスであるが身長150未満と
身長がきわめて低く、赤道付近の熱帯雨林に住む狩猟採集民族
を指す。
ピグミーと呼ばれる種族は
主に中央アフリカに住んでいるが、
東南アジアにも少数ながら存在するという!
フローレス原人は異人類ではなく、このピグミーと呼ばれる人と
同じなんだという意見もある!
■ヨウ素不足で成長が抑制された■
フロレス原人ことホビットは現生人類(ホモ・サピエンス)と別系統ではなく
ヨウ素不足で成長を抑制されたホモ・サピエンスという説が発表された!
2008年3月5日 AFP BBNews
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2359990/2703481
ホビットは甲状腺が機能不全となるクレチン病を患った
ホモ・サピエンスだという。
クレチン病は妊娠中のヨウ素不足などで発症。
魚介類にヨウ素が多く含まれているが
ホビットは魚介類が手に入る沿岸地域から離れた場所に住んでいたと
見られ、ヨウ素不足の食生活が原因だという!
クレチン病患者は身長1m以上に成長しないうえ
ホビットと非常によく似た骨の特徴を持っており、
そのひとつが脳下垂体を収容する
「下垂体窩」が異常に拡大している
ところはクレチン病のひとつの特徴なんだという。
というわけで
われわれと同じホモ・サピエンスなのか
異人類なのかは、白熱した議論がつづくわけだが
そこでフロレス島からはるか海を越えた地から
新たなるホビット伝説が舞い込んできた!
■太平洋のパラオ諸島でまたもホビット発見!■
なんとホビットの存在はフロレス島だけではなかった!
ミクロネシアのパラオ諸島で
フロレス原人に似た化石を発見したという
とんでもないニュースが飛び込んできた!
2008年3月12日 AFP BBNews
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2363003/2726517
2006年 南アフリカの古人類学者が
パラオ諸島を旅行中に発見したという!
洞穴で暮らしたとみられるこの化石人類は
身長1m強の小さな体に、
それに見合ったかなりの小顔は
この身長で成人だったことを思わせる。
また、大きな歯に未発達なアゴなどの特徴から
フロレス原人に酷似していたという!
そしてなによりも
2900~900年前という極めて最近に生存していたのだ!
ここでまた
ホビットの今後の新たな調査、
新たな展開に期待したい!
- ホモ・フロレシエンシス 上―1万2000年前に消えた人類 (1) (NHKブックス 1112)/マイク・モーウッド
- ¥1,019
- Amazon.co.jp
- ホモ・フロレシエンシス 下―1万2000年前に消えた人類 (3) (NHKブックス 1113)/マイク・モーウッド
- ¥1,019
- Amazon.co.jp