もともと海外に生息していた生物が
生態系に悪影響を及ぼす懸念から


2004年3月9日
環境省が国会に法律案を提出そして可決された・・・。


その法律とは
生物外来法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)


2005年1月31日に特定外来生物に指定する候補リストが発表され、
5月には特定外来生物に指定する生物が決定された。


リストに選ばれた強力な外来種の1つ

それがコイツだ!


オオヒキガエル  学名(Bufo marinus )


オオヒキガエル

もともとは中央アメリカから南米北部に生息していた
カエルであるが、
サトウキビ畑の害虫駆除のために、
世界各地で移入されたものの
そこで爆発的に数を増やし、生態系に著しく影響を及ぼしているという!


■機動力を生かした侵略■


オオヒキガエルの生息域拡大中

移入先の1つ、オーストラリアでも
数を増やし、どんどん生息地を拡大しつつあり、
まさに侵略的外来種である!
長い手足で一晩で1,8kmもの距離を移動することができ
その機動力で
1年で50kmもの生息範囲拡大という侵略スピードだ!



■適応力と繁殖力■
もともと高温多湿な場所で生息している熱帯地方に適応した種であるが、
オーストラリアでは5度以下から37度まで変化する地域や、
乾燥した地域にも進出しているという適応力を見せつけている!
そして
乾燥した地域でも、ちょっとした水溜りがあれば、
そこで
8000~3万5000個というとんでもない数の卵を産んでしまうのだ!
58000個に達した例もあるという
とにかく数任せの凄まじいほどの繁殖作戦だ



■脅かされる在来種■
サトウキビ畑の害虫を食ってもらおうと移入していたわけだが
そんな都合よく害虫だけを食ってくれるわけではなく、
コイツはその土地の生き物を食べれるもんならなんでも食ってしまう。
小型哺乳類、カエル、虫、果実なども食べ、
おまけにドックフードまで

また強い毒をもっており、
大型捕食者がコイツを食べると
ただじゃすまない!


ヒキガエルの毒でワニやられる

ワニやオオトカゲ、ディンゴ(野犬)の死亡も確認されており、
オオヒキガエルを食べた野生動物は
15分以内に心拍停止に陥るという!

とにかく食べられる側の小動物も

彼らを捕食する大型動物も
在来種はコイツにかなり影響を受けていることは間違いない!

オオヒキガエルの子供(オタマジャクシ」まで

皮膚に毒をもっており、捕食者たちは

毒が恐くて手を出せない状況なんだとか!


ヒキガエルの毒でラリるイヌ

またその毒は幻覚症状あるらしく、
イヌがオオヒキガエルの背中を舐めて中毒になり
ラリラリ状態のイヌが後を絶たないという。


人間でもコイツの背中を舐めて麻薬代わりにして

ハイテンションになっているという始末だ!


現在オーストラリアでは2億匹ものオオヒキガエルが
生息していると見られ、
最良の駆除方法もなく・・・、


オオヒキガエルの快進撃は止まらない・・・。